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更新日:2023年10月30日

南信教育事務所飯田事務所

第2回 学校・社会人権教育連絡協議会実施報告

  92名の皆様にご参加をいただいて、第2回学校・社会人権教育連絡協議会を開催しました。

実施状況

「ちがいはあって当たり前。人とのちがいを知って受け入れることが大切」

(関根摩耶さんの言葉)

  10月23日、第2回飯伊地区人権教育連絡協議会が開催されました。小・中・高校の先生方や、市町村教委や公民館の担当者、その他の所属先からもご参加いただき、90名をこえる皆様と「人権」と「アイヌの文化や世界観」について考えました。
 遠くにあるような気がしていた「アイヌ」の世界。関根さんの明るく、親しみやすい語り口で参会者の多くが魅了されました。「無知は恐怖の環境」という意識から大学への進学を考え、そこでアイヌのことを知ってもらう入口を作ろうとご尽力された関根さん。参会者の方々から、「アイヌについてもっと知りたい、もっとお話をお聞きしたい」という感想がたくさん寄せられました。
 相手に寄り添うために「無知を知る」ことや、「何が大事か、人によって違う」というお話を通して、すべての人の人権が尊重される共生社会をつくることの大切さを改めて学びました。さらに視野を広げ、様々な人権課題に関心をもつ必要性を感じました。参加者の感想・意見の一部を紹介します。


【講演会】「イランカラㇷ゚テ」
○アイヌへの理解がいかにうわべだけのものだったかを痛感しました。北海道が大好きで、この夏も家族で行きました。なのに、これを子どもたちに伝えられなかった。とても残念と後悔、だからこそ、次は、これからは、と思います。(小学校教諭)
○アイヌについて、恥ずかしながら教科書や資料集程度の知識しか持っていなかったため、どの話題についても興味深くお聞きすることができました。講演の中で、長野県内にもアイヌに関連した地名などがあると聞き、その場で少し調べてみましたが、この地域にも多いことがわかり、もっと広い視点で調べてみたり、考えてみたりしてみたいと思いました。(高等学校教諭)
○漫画の「ゴールデンカムイ」の大ファンということもあり、アイヌの文化に対して何となくは知っているつもりでした。ですが、そもそも「カムイ」という言葉のアクセント自体間違っていたことを知り、まさに文字に頼り切った文化に慣れていて、口承文化の大切さというものを実感しました。アイヌの文化を、「住みよい世界を作るための手段の一つ」という関根さんの考え方をお聞きして、子どもたちにもアイヌの文化から生きていくうえで役立つ考え方などを、授業で紹介できたらと考えています。(小学校教諭)


【第1分科会】シンポジウム~講演会「イランカラㇷ゚テ」を受けて~」
○関根さんのお話をより深くお伺いできてとても参考になりました。アイヌのこの文化を知ってください、ではなく、この考え方素敵じゃないですか?と問いかけるような、提案するようなお話が印象的でした。こうしてくださいじゃなくて、こんな考えもある。線引きするのではなく、いつも隣にあって、助言してくれる友達のように文化はそばにあるのだろうなと感じました。(市町村教育委員会)


【第2分科会】今なお残る部落問題~学校・社会における同和教育の現状と課題~
○同和問題の現実について勉強できました。学校はもとより家庭で両親がどのような日常会話をしているのかという環境も大切だと感じました。(行政職員)


【第3分科会】人権教育基礎講座(ワークショップ)参加体験型学習
○人権とは何か、体験活動(アクティビティ)を通して分かりやすく、学べたのでよかったです。実際に自分の職場で共有し、実践したいなと思える内容でした。差別や偏見は無知であることから始まるんだなと思いました。積極的に色んなことを学んでいきたいです。(中学校教諭)


【第4分科会】アンコンシャスバイアスLGBTQ+について
○人権教育と道徳教育の違いがはっきり分かっていなかったのですが、池田先生のお話を受け、勤務校で具体的に動き出すビジョンが見えました。無意識や固定観念が人権侵害につながるので、まずは正しい知識を得ること、改めて大事だと学びました。(小学校教諭)


 皆様の貴重なご意見を今後の連絡協議会の企画運営に生かしてまいります。ご参加いただいた皆様,運営に関わっていただいた皆様,ご協力をありがとうございました。

(飯田事務所主任指導主事 板倉)

 

   「長野県人権教育・啓発推進指針」や「人権教育推進プラン」をふまえ、人権教育の今日的な課題について研修することにより、人権についての正しい理解と認識を深め、学校や地域社会において人権教育の充実を図り、人権問題を自らの課題として解決していこうとする意欲と実践力を育む機会とする。
日時  令和5年10月23日(月) 14:00 ~ 16:40

実施

方法

 ハイブリッド開催

   会場(飯田合同庁舎講堂他)、オンライン

内容

(1)  全体講演会

   演題:「イランカラㇷ゚テ」

   講師:公益財団法人アイヌ民族文化財団アドバイザー 関根 摩耶 さん

(2) 分科会

  ① 第1分科会

   シンポジウム ~講演会「イランカラㇷ゚テ」を受けて~

    講師:関根 摩耶 さん

  ② 第2分科会

   今なお残る部落差別問題 ~学校・社会における同和教育の現状と課題~

    講師:中信教育事務所生涯学習課指導主事 佐々木 洋一

  ③ 第3分科会

   人権教育基礎講座(ワークショップ)参加体験型学習

    講師:南信教育事務所生涯学習課指導主事 唐澤 秀治

  ④ 第4分科会

   アンコンシャスバイアス LGBTQ+について

    講師:南信教育事務所学校教育課指導主事 池田 綾

参加者  92名(幼稚園・保育所・学校・PTAにおける人権教育担当者、県・市町村職員、人権教育の諸課題に取り組む諸団体関係者 等)

 

 

 

お問い合わせ

所属課室:長野県南信教育事務所飯田事務所 

担当者名:板倉

長野県飯田市追手町2-678

電話番号:0265-53-0461

内線:2561

ファックス番号:0265-22-0044

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