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更新日:2023年4月24日
環境保全研究所
感染症を予防し、安全な生活の維持に役立てるため、特発的に発生する感染症の原因となる病原体の究明や、日常的な感染症の発生動向を調査するため細菌及びウイルスの検査を行っています。また、食中毒の防止や、流通食品の安全確保のための、細菌やウイルスなどの検査も行っています。
顕微鏡を用いた細菌観察(グラム染色)
リアルタイムPCR装置と増幅曲線
感染症対策の一環として、県内で発生した感染症の原因となる細菌やウイルスの動向を把握するため、医療機関から搬入された検体の検査をしています。
全数把握対象疾病:腸管出血性大腸菌感染症など、診断された全数について検査をする疾病
定点把握対象疾病:インフルエンザや手足口病など、あらかじめ指定された定点医療機関から検体が搬入される疾病
安全キャビネット内で検査する様子
幅広い年齢層から採取した血液や下水を用いて、県民の病気に対する免疫力や病原体の有無を調査し、国の予防接種計画や感染症対策に役立てています。(本県はインフルエンザ、麻しん及び風しんの感受性調査を実施しています。)
風しんの感受性調査に係る検査
食中毒の原因となるノロウイルスなどの検査や腸管出血性大腸菌O157などの遺伝子学的検査を行い、感染経路特定のための調査の一端を担っています。
シーケンサー
パルスフィールドゲル電気泳動像
食品の安全を確保するため、食品中に病原菌が含まれていないか、基準を超えていないかなどの細菌検査を行っています。
食品検査で使用する培地
希釈している様子
研究期間:2021~2023年度
感染症流行予測調査事業を通じて、県内にお住まいの方の、風しんウイルスに対する抗体価を測定します。年齢や性別、ワクチン接種の有無などのデータと併せて分析し、抗体保有率が低いグループ(風しんが流行しやすいグループ)を見つけます。
研究期間:2021~2023年度
感染症や食中毒原因菌の検査をする際にはマニュアルに従って実施しますが、マニュアルに記載されていない細かな検査手技等によって検出率にバラつきが生じることがあります。本研究では、感染症や食中毒原因菌の検査技術に関する基礎的な手技の違いによる結果の検証を行い、原因菌究明のための検出率向上につなげていきます。
研究期間:2022~2024年度
ノロウイルスをはじめとする食中毒等事例における原因病原体の遺伝子解析などを行い、原因究明や拡大防止対策につなげています。また、効果的な衛生管理を実施するための検証実験などを行っています。
研究期間:2023~2025年度
ウイルス性の呼吸器系感染症のうち、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の発生状況や、ふたつの感染症の原因ウイルスの流行の状況を確認していきます。また、新型コロナウイルス感染症のゲノム解析結果と疫学情報から、感染リンクを追跡するなど今後の感染症対策への活用方法を検討します。
「インフルエンザの疫学等に関する調査・研究」【研究期間】2017~2019年度
「食中毒原因ウイルスの疫学に関する調査・研究【研究期間】2019~2020年度
「食中毒原因病原体(ウイルス及び寄生虫)の疫学に関する研究【研究期間】2019~2021年度
「腸管出血性大腸菌等の疫学に関する調査・研究」【研究期間】2019~2021年度
感染症に関して当所でまとめた資料を掲載しています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検体の搬送・取り扱いの注意点について(PDF:1,584KB)
令和2年度長野県臨床検査技師会新型コロナウイルス感染症等の核酸増幅(PCR等)検査技術基礎研修会(PDF:2,095KB)
関連リンク
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