ホーム > 暮らし・環境 > 環境保全 > 太陽光発電事業に対する長野県の取組等

ここから本文です。

更新日:2020年4月3日

太陽光発電事業に対する長野県の取組等

 固定価格買取制度の開始以降、長野県内では急速に再生可能エネルギーの導入が進み、特に、太陽光発電については、県内の再生可能エネルギーの推進を牽引しています。
 県では、地域が取り組む再生可能エネルギー事業に対して各種支援を実施しているところですが、再生可能エネルギーの利用であっても、自然環境や景観への悪影響を生じさせたり、災害の発生を懸念させたりすることがあってはなりません。
 また、事業者が市町村や地域に対して丁寧に説明を行い、地域住民の理解の下に事業を進めることが重要です。
 そのため、県では、太陽光発電事業が環境や防災に十分に配慮し、地域と調和した事業となるよう、以下の取組を行っています。

1.長野県独自の取組

(1)長野県環境影響評価条例の改正 【環境部 環境政策課】

 環境影響評価(環境アセスメント)は、大規模な開発事業を実施しようとする事業者が、住民や関係自治体などの意見を聴きながら、事業が環境に及ぼす影響について調査・予測・評価し、より環境に配慮した事業とするための制度です。
 平成27年10月に「長野県環境影響評価条例」を改正し、以下のとおり一定規模以上の太陽光発電所の設置を対象事業に加え、平成28年1月から施行しています。

<規模要件>
 第1種事業:敷地の面積が50ha以上
 第2種事業:森林の区域等における敷地の面積が20ha以上

<敷地面積の算定方法>
 太陽光パネルが設置される部分の面積のほか、調整池、残置森林、場内通路、駐車場、事務所用地等を含んだ敷地全体の面積

※ 環境影響評価制度に関する詳細はこちらをご覧ください。

(2)長野県景観規則の改正 【建設部 都市・まちづくり課】 

 景観法に基づき、建設しようとする太陽光発電施設が、周辺の基調となる優れた景観との調和に配慮された形態意匠となるよう事前審査を行うため、平成28年9月に「長野県景観規則」を改正し、長野県景観計画の区域において、以下の規模要件に該当する太陽光発電施設の建設を県への事前届出が必要な行為に追加し、平成28年12月から施行しています。

<規模要件>
 一般地域:太陽電池モジュールの築造面積の合計が1,000平方メートルを超えるもの
 景観育成重点地域:太陽電池モジュールの築造面積の合計が20平方メートルを超えるもの

<築造面積の算定方法>
 一団の土地又は水面に設置される太陽光発電施設にかかる「太陽電池モジュール」の水平投影面積の合計

※ 景観法及び長野県景観条例に基づく行為の事前届出に関する詳細はこちらをご覧ください。

(3)長野県林地開発事務取扱要領等の改正 【林務部 森林づくり推進課】

 太陽光発電事業の実施に伴い1ヘクタールを超える森林を開発(伐採)する場合には、林地開発許可が必要です。許可に際しては、災害の防止・水害の防止・水の確保・環境の保全の観点から審査を行っていますが、審査を適正に行うために、「長野県林地開発事務取扱要領」等を平成27年9月以降、順次改正しました。
 主な改正内容は以下のとおりです。

  • 地域住民への説明が適切に行われるよう、説明会の対象となる地域住民の範囲を明確にするとともに、説明結果の概要書の提出を指導することとしました。
  • 残置森林等の維持管理の協定書に、地元自治会(区長等)も加わることができるようにしました。また、水の確保、防災施設の維持管理、事業完了後の施設及び事業区域の取扱い等を協定書に追加できるようにしました。
  • 関係市町村、森林組合及び開発行為者等の関係者を集めた調整会議を開催することが必要となる大規模開発行為の対象面積を50haから10haに強化しました。また、調整会議には開発対象区域周辺に居住する住民が参加できるようにしました。
  • 事前協議や許可申請の際に、必要に応じて、学識経験者等に現地調査を依頼し、意見を求めることができるようにしました。

※ 林地開発許可制度に関する詳細はこちらをご覧ください。

(4)流域開発に伴う防災調節池等技術基準等の改定 【建設部 河川課】 

 森林法又は都市計画法に基づく開発許可における防災面からの規制を強化し、地域の安心・安全を確保する必要があることから、河川への流出抑制対策の基準となる「流域開発に伴う防災調節池等技術基準」を改定し、10ha以上の全ての開発行為に対して、対象降雨確率を「30年に一度の降雨」から「50年に一度の降雨」に引き上げ、平成27年9月から適用しています。
 また、防災調節池の容量計算等に使用する「長野県内の降雨強度式」について、近年の降雨状況を反映させるため、平成28年4月に改定しました。

※ 「流域開発に伴う防災調節池等技術基準」の改定に関する詳細はこちらをご覧ください。

※ 「長野県内の降雨強度式」の改定に関する詳細はこちらをご覧ください。

2.市町村と連携した取組

「太陽光発電を適正に推進するための市町村対応マニュアル」の作成
 【環境部 環境政策課ゼロカーボン推進室】

 市町村と県で構成する「太陽光発電の適正な推進に関する連絡会議」の議論を踏まえ、市町村において太陽光発電に係る住民の不安等に対応できるよう、「太陽光発電を適正に推進するための市町村対応マニュアル~地域と調和した再生可能エネルギー事業の促進~」を作成し、平成28年6月に公表しました。
 また、マニュアルを事業者にも活用していただくことにより、地域と調和した事業が実施されるよう、市町村対応マニュアルの事業者向けの抜すいを平成28年11月にとりまとめ、県内各地で説明会を開催しました。

※ 市町村対応マニュアルに関する詳細はこちらをご覧ください。

3.その他

「太陽光発電の環境配慮ガイドライン」の活用について

 環境省では、環境影響評価法や環境影響評価条例の対象とならない、小規模な太陽光発電施設の設置に際して、立地検討・設計段階において、発電事業者をはじめ、太陽光発電施設の設置・運用に関わる様々な立場の皆さまが、環境面での課題に気付くことを支援し、発電事業者等における自主的な環境配慮の取組を促すため、「太陽光発電の環境配慮ガイドライン」を策定しています。
 発電事業者をはじめ、太陽光発電施設の設置・運用に関わる様々な立場の皆さまには、このガイドラインを積極的に活用いただき、地域とコミュニケーションを図りながら、適正な環境配慮の自主的な取組の実施をお願いします。

 「太陽光発電の環境配慮ガイドライン」の詳細についてはこちら(外部サイト(環境省ホームページ)が開きます。)をご覧ください。

 

ページの先頭へ戻る

 

お問い合わせ

環境部環境政策課

電話番号:026-235-7163

ファックス:026-235-7491

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?