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更新日:2025年9月8日
信州の美しい山岳環境の保全に必要な、高山植物の保護などの自然環境の保全と、登山道の維持管理やトイレ整備などの施設整備は、これまで関係行政機関や山小屋関係者が担ってきました。
しかし近年、集中豪雨等により頻発する土砂災害や登山者の増加などに伴う登山道の荒廃、二ホンジカなどの野生動物による高山植物の食害の深刻化、維持管理に必要な様々な資材価格の高騰などにより、十分な対応が難しくなってきており、特に山小屋関係者の負担が大きくなっています。
そこで、登山者の皆様にも山岳環境の保全に御協力いただくための仕組みとして、『登山協力金』の取組が県内各地で始まっています。
『登山協力金』は、山小屋関係者等が行う登山道の維持や登山安全対策などに活用されます。
持続的に山岳環境を守り良好な状態を次世代に継承していくため、『登山協力金』の取組への御理解と御協力をお願いします。
(1)目的
登山道の維持などに係る経費の一部を、山岳を利用する登山者等にも『登山協力金』という形で負担していただき、将来に
渡り持続的に山岳環境を保全していく。
(2)主な使途
登山道の維持、登山安全対策、高山植物の保護、携帯トイレの普及 等
(3)実施中の山域
・北アルプス(南部) 「北アルプストレイルプログラム(長野県側取組ページ)」(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
・北アルプス(北部)「北アルプストレイルプログラム(後立山:長野県北部・新潟県 取組ページ)」
(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
・ 南アルプス 「南アルプス登山者協力金のお願い」(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
※導入検討中:中央アルプス(木曽駒ケ岳等)、八ヶ岳(赤岳等)
(1)登山道等の施設整備
・登山道や遊歩道、案内標識や山小屋トイレなどの施設整備に対し、国の補助事業や寄付金などを活用した助成を実施
・県が管理する登山道(例:松本市安曇島々明神線歩道)やトイレ(例:美ヶ原高原塩くれ場トイレ)の整備、災害復旧等
(2)登山協力金の普及啓発
・『登山協力金』への理解促進のための広報強化
・『登山協力金』に取り組んでいる各山域の協議会等への関与強化
・豊かな山岳の環境を維持し、登山者の安全を確保するための取組や方針を示した「山岳の環境保全及び適正利用の方針」
の登山者への周知
【山岳の環境保全及び適正利用の方針(令和4年2月改定/長野県)】
・持続可能な登山道の整備や維持管理を行っていくための方針
・山岳環境全体が将来に渡り良好な状態が保たれるよう、山岳の適正利用に関する基本ルールを定めている