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更新日:2013年6月23日

「関東のいい川づくり」と県内受賞河川について

はじめに

国土交通省関東地方整備局では、川づくりに関する実務担当者の意識向上やレベルアップを目的として、平成18年度から「関東のいい川づくり」審査会を開催しています。
この審査会は、同地方整備局管内の1都8県(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、長野県)が実施した河川改修事業等を対象に、景観、利用、環境等について、創意工夫により魅力ある河川を創出した事例を表彰するものです。

【長野県の受賞河川】
平成19年度〈グランプリ〉女鳥羽川(めとばがわ)の河川改修[松本市]

平成21年度〈グランプリ〉上穂沢川(わぶさわがわ)の河川改修[駒ヶ根市]

平成23年度〈特別賞〉千曲川(ちくまがわ)の公募伐採[佐久市ほか]

平成24年度〈グランプリ〉諏訪湖(すわこ)の浄化対策[諏訪市]

平成19年度〈グランプリ〉女鳥羽川(めとばがわ)の河川改修[松本市]

女鳥羽川の特徴

女鳥羽川は、国宝松本城の南側を流れる一級河川です。特に中流部は、昔懐かしい雰囲気を保存する“なわて通り”と平行しており、多くの観光客が訪れる場所です。市街地内の緑のゾーンとして貴重なスペースであり、また、例年、旧正月には松本地方の伝統行事“三九郎”が行われています。

改修に際して配慮したこと

低水路(普段水が流れる部分)をできるだけ広くし、自然な川の流れを確保するとともに、三九郎などで利用できるスペースを確保しました。新設する護岸部分の表面を空石(石と石の間をコンクリート等で埋めない構造)とし、在来植物による緑化の復元を期待する構造としました。

実施機関等の概要

  発注機関名: 松本建設事務所(奈良井川改良事務所)
  事業名: 国補広域基幹河川改修事業
  事業期間: 昭和24年~

女鳥羽川位置図

【位置図】
女鳥羽川改修後及び5年後の写真

女鳥羽川改修後(カモ)
工事終了後は、カモも戻っています。
女鳥羽川改修後(三九郎)
毎年、伝統行事“三九郎”が行われています。
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平成21年度〈グランプリ〉上穂沢川(わぶさわがわ)の河川改修[駒ヶ根市]

上穂沢川の特徴

上穂沢川は、駒ヶ根市にあって、赤穂南小学校、赤穂南幼稚園の北側を流れる一級河川です。子ども達の自然観察や遊び場として、親水性のある改修が強く望まれていた川でした。

改修に際して配慮したこと

計画の段階から、子どもさん、先生、PTAの方々と検討を行い、工事実施に際しても大きな石の積み方などについてご意見をいただいて進めてきました。利用者の利便性を確保しつつ、既設護岸を極力利用するなど、コスト縮減についても配慮しました。

実施機関等の概要

  発注機関名: 伊那建設事務所
  事業名: 県単河川改修事業
  事業期間: 平成9年度~平成14年度

上穂沢川位置図

【位置図】

子どもたちが作成した構想図

【子ども達が作成した構想図】

整備後の写真

子ども達の構想が現実のものに!

平成23年度〈特別賞〉千曲川(ちくまがわ)の公募伐採[佐久市ほか]

河川内樹木の状況

河川内の支障木は洪水時に流れを妨げたり、流木が橋脚に引っかかり水をせき上げたりするなど、治水上の問題となっています。視認性の悪化や日照の遮りはゴミの不法投棄等の温床となり、河川管理にも支障を来しています。

公募伐採の概要

河川内の支障木について、伐採必要箇所を区画指定して一般に公募し、応募者自らが伐採したうえで、その伐採木を無償で持ち帰り自家消費していただきます。河川管理の予算には限りがあるため、公募伐採により伐採・処分費用のコスト縮減を図るとともに、木材資源を有効利用しています。平成21年度と平成22年度の取り組みにより、約3.2haの支障木伐採を行い、約1,700万円のコストを縮減しました。

実施機関等の概要

  実施機関名: 佐久建設事務所
  事業期間: 平成21年度~

千曲川位置図

【位置図】

 

 

伐採前後写真

 

 

支障木が伐採され、河川環境の改善とともに治水機能も向上しました

伐採状況写真

割り振られた区画内の支障木を安全に注意しながら伐採していただき、薪等に利用していただきます

平成24年度〈グランプリ〉諏訪湖(すわこ)の浄化対策[諏訪市]

諏訪湖の特徴

  • 諏訪湖は長野県最大の湖沼です。
    〔湖面積13.3km2、平均深度4.7m(最大深度7.2m)、総貯水量6,298万m3
    滞留時間39日、流入河川31河川、流出河川1河川(天竜川)、流域面積531.8km2
  • 昭和61年11月に湖沼水質保全特別措置法に基づく指定湖沼の指定を受け、水質保全計画を策定し、下水道の整備や工場等からの排水規制など各種施策を関係機関と連携して講じてきました。
  • これまでの取り組みにより、近年アオコの発生が減少し、水質は着実に改善していますが、CODや全窒素について環境基準の達成には至っておりません。また、一方では水草のヒシの大量繁茂や湖底の貧酸素の拡大といった新たな課題も生じてきています。

浄化対策の概要

平成15年度の再評価委員会で、昭和44年度から実施していた浚渫による浄化事業が一定の事業効果があったことと、費用対効果の面等から中止と判断されました。平成13年度に学識経験者、地元関係者等による「諏訪湖浄化に関する工法検討委員会」を設置し、諏訪湖に適した水質浄化工法を検討してきました。平成24年度に開催された工法検討委員会の中で1.新たな環境問題への対応2.底質の浄化の促進3.浄化副産物の循環利用をコンセプトに工法を検討し、「水草除去工に沈殿ピット工と植生水路工を組み合せた工法」が選定されました。

 

  • 【水草除去工】水草が吸収した湖内の窒素・リンを、水草が枯れて沈む前に刈り取り、除去する。
  • 【沈殿ピット工】河口部に沈殿ピットを設置し、沈殿した窒素・リンを含む流入土砂を掘削、除去する。
  • 【植生水路工】
  • 河川敷内に植生水路を設置し、流水の一部を迂回させ、植生が吸収した窒素・リンを刈り取り、除去する。

平成25年度から水草除去工(船による大規模な刈り取り)を実施します。沈殿ピット工、植生水路工についても、地域の皆様のご意見を伺いながら平成26年度以降実施予定としています。

実施機関等の概要

  発注機関名: 諏訪建設事務所
  事業期間: 昭和44年度~

諏訪位置図

【位置図】

諏訪湖浄化対策(水草除去)

【概要図】

 

お問い合わせ

建設部河川課

電話番号:026-235-7308

ファックス:026-225-7069

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