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更新日:2020年1月6日
大町合同庁舎本館棟は、旧耐震基準(S56年5月以前の建築基準法に基づく構造基準)により建設された施設であるため、災害時に対策を指揮し、情報伝達等の拠点となる施設(災害拠点施設)の機能を維持できるよう、耐震改修工事を行いました。
工事名 | 大町合同庁舎耐震改修工事 |
工事 ヶ所 |
大町市大町 |
工期 | 平成26年3月~平成28年3月 |
工事 概要 |
庁舎棟(鉄筋コンクリート造 地上5階 地下1階 PH2階 6,833平方メートル)の耐震改修工事 【耐震改修工事の概要】 ・鉄骨ブレース設置 34構面 ・RC造耐震壁の新設 21構面 ・RC造耐震壁の増し打ち 12構面 等 【その他の改修工事】 ・自家発電設備の更新 (おおむね3日分の電気容量の確保) ・給水設備の耐震化 (おおむね4日分の飲用水の確保) ・災害時対応の排水貯留槽設置 (おおむね7日分の排水機能の確保) ・昇降機の改修 (2基) 等 |
その他 |
主に長野県建築物防災協会関係者を対象に、現場見学会を開催 開催日:平成27年6月23日 枠付き鉄骨ブレースやRC造耐震壁の施工状況のほか、自家発電設備や排水貯留槽等の見学を行いました。 |
大町合同庁舎は庁舎棟と車庫棟が並んでおり、庁舎棟の耐震改修を実施しました。
大町合同庁舎では、主に建物内部に鉄骨ブレースやコンクリートの耐震壁を設置することで耐震性能を向上させしました。
鉄骨ブレースやコンクリートの耐震壁を設置する工事では、既存の設備配管や重要な電気配線が既存のコンクリートの中に埋まっていることから、解体作業時等にそれらの配線・配管を傷めないよう調査を行い、細心の注意が払われました。
大町合同庁舎の外壁は、カーテンウォール形式により柱より外部に飛び出ているため、鉄骨ブレース等を外壁面に取り付けることができませんでした。
このため、鉄骨ブレース等は建物内部に設置することとし、外部は玄関ポーチの補強、煙突の切断などわずかな改修となっています。
窓際に設ける鉄骨ブレースには、下枠部分を棚形状としたり、内部に設ける鉄骨ブレースは、将来的な間仕切り変更等に対応するため、中心部分を人が通り抜けられるよう、下枠の形状を工夫しています。
エレベーターが地震時にガイドレールから脱落したり、制御盤が転倒したりしないよう、カゴは既存のものを使用して改修工事を行いました。
地震時には、自動で最寄り階に停まり安全を確保します。
また、戸が開いたまま走行しないよう、保護装置も取り付けています。
災害等による停電時にも庁舎内に電気を供給し、施設の機能を維持できるよう、おおむね3日分の電気容量を持つ自家発電設備を設置しました。
中央の四角い箱状のものが自家発電機本体、左手前に写っている太い円筒状のものは消音器です。
災害等による断水時にも施設の機能を維持できるよう、おおむね4日分の容量を持つ受水槽を設置しました。
また、これにより不要となった高架水槽を撤去することで、更に耐震性を高めています。
災害等で公共下水道が使用できなくなった際にも庁内で発生する排水を一時的に溜めることで、施設の機能を維持できる、おおむね7日分の容量を持つ排水貯留槽を設置しました。
なお、この貯留槽は庁舎内の排水を溜めるだけでなく、写真のように直接便器を設置して使用することもできます。
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