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更新日:2014年5月14日

第968回長野県教育委員会定例会会議録

1 日 時

  平成25年(2013年)11月14日(木) 午後1時30分から午後3時25分まで

2 場 所

  県庁教育委員会室

3 議 題

 ○ 議 事

   議第1号 平成25年11月県議会に提出される予定の議案に対する意見について

   議第2号 長野県教員研修体系(案)について

 ○ 教育長報告事項

  (1)平成25年度発達障害に関する実態調査結果について

  (2)平成25年度長野県全国学力・学習状況調査分析委員会の報告について

  (3)平成26年3月公立高等学校卒業予定者の就職内定状況について

  (4)長野県中学生期のスポーツ活動検討委員会の報告書について

4 出席者

 ○ 委 員

   委     員     長   櫻 井 久 江

   委員長職務代理者   耳 塚 寛 明

   委          員   高 木 蘭 子

   委          員   生 田 千鶴子

   委          員   平 林 尚 武

   教     育     長   伊 藤 学 司

 ○ その他

   青木教育次長、笠原教育次長、田中教育参事兼教育総務課長、柳澤義務教育課長、

   菅沼高校教育課長、成沢特別支援教育課長、武田教学指導課長、永原心の支援室長、

   小野文化財・生涯学習課長、丸山保健厚生課長、茅野スポーツ課長

 

 

櫻井委員長

 ただいまから第968回教育委員会定例会を開会します。

 本日の審議事項中、議第1号「平成25年11月県議会に提出される予定の議案に対する意見について」は、成案となる前の内容について審議・検討するものであります。つきましては、議第1号を非公開で審議することが適当と思われますが、御異議ございませんか。

 

全委員

 異議なし。

 

櫻井委員長

 御異議ございませんので、議第1号につきましては、非公開で審議することに決定いたします。なお、議第1号の審議につきましては、本日の最後に行うことといたします。

 それでは、議第2号「長野県教員研修体系(案)について」、武田教学指導課長から説明をお願いいたします。

 

武田教学指導課長

 (資料説明)

 

櫻井委員長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。

 はい、耳塚委員。

 

耳塚委員長職務代理者

 御説明ありがとうございました。大綱的なものとして、これから具体的な方法を詰めることが重要になってくると思いますけども、方向性としては良いのではないかと思います。

 一つ質問ですけども、学校内等、身近な研修とか、あるいは勤務校での研修というのを重視する方向性が強く出されておりますけども、この点について大綱の中に書き込むということではないにせよ、何がしかの具体的なものを想定しておられるのかどうかということをお尋ねしたいと思います。というのは、現状を昔と比べてみますと、例えばストーブ談義などと言われていた、無意図的なノウハウの伝達機会というものが、だんだん失われてきている上に、大量に退職する時代になってくると、教員構成が若い方に偏ってきますので、校内での研修力といいますか、環境が整わない可能性があって、そういう中で一体どういう方法があるのかという事が重要ではないかと思うところがありまして。

 二点目は、これは私が他県から依頼されてそういう機会がある事を知ったのですけれど、採用前研修というものがあるんだそうでして。それについて、長野県ではどのようにお考えになっているのかということについてお尋ねしたいと思います。

 

櫻井委員長

 武田課長。

 

武田教学指導課長

 一点目の、校内研修の活性化ということについてのお尋ねでございます。

 私も、今、委員おっしゃるとおりの学校の現状だと考えております。具体的には、現在、学校現場の先生方も交えて校内研修活性化のための手引きというものを作成しております。これは各学校での実践や、他県の実践及び、こんなことはどうですかというアイデアを含めて作成しているところでございまして、これについては来年の1月か2月に各学校に配布できる予定でございます。私どもとしては、各学校に周知をしたり、できる事をやっていただいたりして、実践事例を広げてまいりたいというのが一点でございます。

 もう一つといたしましては、この研修体系についてこれから周知の段階に入ってく訳でありますが、その折に、特に校長や教頭の学校をマネジメントする者に、校内研修の重要性を訴え、具体的に各学校での工夫を求めていくという事が必要になってこようと思います。それらの今後の実績についても情報交換をしていくということでありまして、環境が変わってきている中でありますので、それぞれの創意や工夫を、情報交換をしながら良い物を各学校で取り入れていく事が大事ではないかと思っております。

 二点目の採用前研修でございますけども、本県においても昨年度まで3月にやっておりました。ただ、講師比率が非常に高くなってきておりまして、実際には採用前の研修が必要でない教員もかなり多くなっていることと、それから採用前でありますので、どういう身分の状態で研修をするか等、幾つかの課題がございまして、現在は採用前研修はやっていない状況であります。以上です。

 

櫻井委員長

 他にございませんでしょうか。

 高木委員。

 

高木委員

 体系としては、これから実施する段階で色々と工夫されて、こういう形という物がだんだんに整うと思います。

 一つ最近の色々な不祥事を見る中で思っているのですけど、例えば社会人の枠で採用された方、ひょっとしたら講師枠にもあるかも知れませんけど、基本的な教員としての心構えというものを、どこかできちんと研修を受けるべきではないかなという思いを持ったことがございまして。これは、この人に何が必要かという、個人的な事を判断する立場の人が考えることかも知れませんけれども、そういう形を何処かで考えた方が良いかなと思ったのですけれども。

 

櫻井委員長

 武田課長。

 

武田教学指導課長

 おっしゃるとおりだと私どもも思っております。初任者研修においては、今までどちらかというと授業や学級経営をどうするかという、いわゆる専門的な部分を重視していたところがありますけども、初任者研修の最初のところも含めて、社会や地域の一員として、あるいは教育公務員としてのあり方ということについて、今まで以上に、内容を多くしていきたいと思っております。具体的には、県教育委員会の関係者だけではなくて、教員以外の方の講話等も含めて、そういうことを実施してまいりたいと思います。

 それと、やはりこのことについては各学校において先輩の教員が日々教えていく、ОJTと申しましょうか、そういうことが重要と思いますので、そういったことも重視して強化してまいりたいと考えております。以上です。

 

櫻井委員長

 高木委員よろしいでしょうか。

 平林委員どうぞ。

 

平林委員

 それではお願いをいたします。研修体系、非常に整った立派な物だと拝見いたしました。それに基づいて私の感想というか、願いというか想いを述べさせていただきたいと思います。

 最初のところ、学校教育の理念のところで、子供の内なる力を伸ばす教育、横の2ページですね。これは理念としても、文章としてもこれでよろしいかと思います。非常にいい方向だと、このように思います。自主性を重んずるという事だけではなしに、具体的な教育実践としては、ミニマムとしての基礎基本を、言葉は余り良くないかもしれませんが、教え込む、そういう先生方におかれてはそういう意識が欠落しないように、児童生徒に当たっていただければ良いのではないかなと思いました。

 それから、次の教員の使命・任務でありますが、最後のところに、学び続けると、これは非常に大事なことだと思います。そういう意味で、最後の工程表の中にも関連機関として校長会という項目があります。これも学び続けるという、先生方の学び続けるということに関して、校長の存在、あるいは校長との関わりというものが非常に重要な意味を持っていると思います。校長会には多分二種類、県教委というか教育長というか、そちらからの招集を受ける校長会と、任意研修団体の教育会としてのと、2つあると思いますけれども、任意研修団体としての校長会がやや形骸化して、単に指示伝達だけに終わってしまうというような事に、なっていなければ幸いでありますけれども、念のために校長会のあり方等を見直すというか、検討をしていただいて、実行のリーダーとしてより見合う、校長達の研修を深める場にしていっていただければと、私の願いであります。

 以上であります。

 

櫻井委員長

 武田課長。

 

武田教学指導課長

 一点目の、基礎基本をきちんとというお話、大事に受けとめさせていただきたいと思います。

 二点目のお話でございまして、校長会との関係というか連携というのは、この会議の中でも非常に話題になったところであります。具体的にそれぞれの校長会の中に、この研修にかかわる委員会もしくは部会を設けていただくようにお願いしているところでございまして。それは校長会の研修にかかわる部署と、連携を取りながら、今おっしゃることを実現できるように努めてまいりたいと考えております。

 

櫻井委員長

 連携という事でよろしいでしょうか。

 それでは生田委員、よろしくお願いします。

 

生田委員

 お願いいたします。要望と質問を各一つずつお願いいたします。

 要望の方ですけれども、初任者研修のところで、自分自身の過去を振り返っての、自己の振り返り研修の様な物を入れていただけないかということです。といいますのは、体罰であったりまたは、わいせつ事案であったり、過去においても処分等ございました。そういった非違行為に至るに当たって、やはり過去の自分自身の経験というものが影響を与えているのではないかと思うのですね。そういったことから、過去をしっかり見詰め直して、それを乗り越えていく。そのことがこれから教員になるに当たって、わいせつや体罰、その他の非違行為に繋がらないためにも、必要ではないかなと思いますので、ぜひ検討していただきたいということです。

 あと、質問の方ですけれども、こういった研修体系等が県から出されると、現場の先生方から、負担が増えるというような声も聞かれているかと思うのですけれども。この資料の中にも、例えば2ページの中にも、集める研修会での研修をということで、できるだけ先生方の負担にならない様な形で、なおかつ、内容のある研修となるように、今回、この案が作成されていると思うのですけれども。ですがこういったものが出されたことでの感覚的な部分で負担が増える、負担感が有ると言われている、そういった感覚的なものだけなのか、実際にエネルギー的にまた時間的にもかなり負担が増えるのかということを、お伺いしたいと思います。

 

櫻井委員長

 武田課長、お願いします。

 

武田教学指導課長

 一点目のことにつきましては、検討してまいりたいと思います。

 それから二点目の負担感というお話でございますけども、昨年度のあり方検討会議における研修部会においても、この研修体系の作成会議においても、この研修体系を作る事と、現状の先生方の多忙感や負担感というのは、合わせて議論をされてきたところでございました。できるだけそう思われない様にという事がありますし、できるだけ学校において子供達と向き合う時間を多くする、そのことが一番重要であるということをベースに議論をしてきております。ですので、今、委員のおっしゃる様な事につきましては、これから各校長会や学校現場にこのことを説明して、周知をしていくわけでありますけども、丁寧にしてまいりたいと考えているところであります。

 

櫻井委員長

 生田委員、よろしいですか。

 

生田委員

 ありがとうございます。そういった様々な努力をいただいてることかと思います。ただ負担感という、目に見えないものが膨らんでいかないように、ぜひともお願いしたいと思います。

 

櫻井委員長

 教育長、よろしいですか。

 

伊藤教育長

 今、各委員から様々な御意見を頂戴いたしました。研修体系、しっかりとしたものができますれば、ここから先が大変重要だと思ってございますので、今いただいた意見を踏まえて、実施をしっかりとやっていきたいと思ってございます。特に、生田委員から御指摘があった点は、我々も共通認識を持ってこの研修体系の見直しの際に検討いたしました。これは負担と負担感と二通りある。一つ、負担の方は時間、日数の負担の問題であって、もちろん研修を充実する上で、一定の日数は取られることはある訳でございますけれども、しかしそこの部分は、これ以上増えないようにしようということで。先程も説明がございましたが、例えば10年研では、校外研修の日数を逆に減じて、その分キャリアアップ研修の方に持っていくと。そしてそのキャリアアップ研修も、免許更新講習と兼ねられる所をうまく兼ねることによって、極力、新たな負担が生じないようにしていく。そういう配慮をするというような部分。さらに負担感というのは、これは二通りあると思うのですけど、やりたくない研修を受けさせられることによって嫌だなと思う負担感があると。もう一つは、受けたけれども余り身にならなかった、つまらない時間を過ごした、こういう思いでの負担感。この二つを何としても、これは意識の問題でございまして、なかなか全員共通にというのは難しいのですけれども、少なくとも受けた研修は、忙しい中で受けたけれども受けて良かったと、我々が作る際にはこういう研修に絶対にしていかなければいけない。それによって、感の部分は少し和らぐでしょうし、色々と選択をし、自分で考える時間というものを研修内容についても設けることによって、やらされ研修ではなくて、自分で積極的にという形を作っていきたいと思ってございます。

 それともう一つ、最後の、今回10年研の中で、4ページの、全体で見ると5ページになるのですけど、4ページの10年経験者研修の中の、ポツの二つ目に、自分史作り、ライフラインチャートを描くという様な事も研修の中に位置付けをということにしてございます。もちろん、処分を受ける教員、非違行為を起こして処分を受ける教員というのはごく一部でございますけれども、例えばもし、そういうことを受けた教員がいれば、改めてこのライフラインチャートを描く中で、恐らくその時にはどん底に落ちたということを、改めて思い出していただけるのではないかと。そして、それがどれだけの影響を与えて、そこから回復するのがどれだけ大変だったのかということを改めて振り返っていただく様な機会を。もし非違行為を起こした教員がいれば、このライフラインチャートの中でしっかりと、もう一度噛みしめてもらえるのではないかと思ってございます。

 それと、私は今回の研修体系の中で、私もこれを作る側でもあったので、ここが良いと言うと、自画自賛になってしまうのですけれども、初任者と5年経験者の研修、これを両方兼ね備えるクロスエイジセッションというものを行うことによって、やはり何十歳も年が上の人が昔はこうだったとか、自分の立場からすればこうだという様な研修だったら、どうしても身近に感じない部分がございますけれども、やはり5年目位の教員から、この5年間こういう苦労をしてきたけどこう乗り切ってきたよとか、こういう感じで自分は取り組んできたということを、若い職員に伝えていただくとともに、同時にそれを伝えるということは5年間を振り返らなければ伝えられない部分でもございますので、そうすることによって5年研修を行う側にもプラスに繋がっていけるのではないかなと。これは各研修体系の策定委員会の委員の先生方から色々とお知恵をお借りして、こういう案に盛り込ませていただいたところでございます。そういうところでございますので、改めてこういった研修体系をしっかりと実のあるものとして実行していくことを、事務局の方でしっかりとやっていきたいと思ってございます。

 

櫻井委員長

 いろいろ御意見いただきましたが、特に修正をしなければならないということではないと考えます。私としましてもこの中心に示された考え方、子供の内なる力を伸ばす教育、また、地域とともに歩む学校、これを本当にきめ細かに作っていただけたものと思っております。やってみなければ分からないこともこれから出てくるかと思いますが、これからに向けて非常に頑張っていけると考えております。

 それでは、議第2号を原案のとおりに決定したいと思いますが、よろしいでしょうか。

 

全委員

 異議なし。

 

櫻井委員長

 それでは御異議ございませんので、議第2号を原案のとおり決定いたします。

 以上で、議事を終わります。

 続いて、教育長報告事項に入ります。最初に、教育長報告事項(1)「平成25年度発達障害に関する実態調査結果について」、柳澤義務教育課長、菅沼高校教育課長及び成沢特別支援教育課長から説明をお願いいたします。

 

柳澤義務教育課長

 (資料説明)

 

菅沼高校教育課長

 (資料説明)

 

成沢特別支援教育課長

 (資料説明)

 

櫻井委員長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。

 高木委員お願いします。

 

高木委員

 御説明ありがとうございました。先月でしたか、県下の教育委員さんの研修会があって、大町に行ったのですけど、私がそこで参加させていただいたのがこの特別支援に関わる分科会だったものですから、色々な方からその場で意見を聞くことがありまして、そんなことも含めてお願いしたいと思います。

 地域によっては小中学校では特別支援教室も含めて、特別支援学校も一緒になって学校の中のことは結構やっているのですけれども、高校を卒業してからの行き先というものをどうやって作ったら良いのかということを、地域の教育委員会や様々な皆さんが地域の人たちと連携しながら進めているということをお話下さる方がいらっしゃって。地域によって色々な形も違うし、バラつきもあるかもしれませんけれども、全体として学校を終わった子供達がそれぞれの行き先というのでしょうか、生活というものを確立できるような形を、学校の中だけではなくて、その先を地域と協力して作っていくことが一番大事だなということを思って、私も参加させていただいたのですけれども。そういうことに関わって、地域協議会という物ではないですけれども、支援体制というような物を上手く作っていっていただけるか、既に有る所ももちろん、十分機能している所も有ると思いますけれども、そんなことをお願いしたいと思いまして。状況をご存じの範囲で聞かせていただければと思います。

 

櫻井委員長

 成沢課長、よろしいですか。

 

成沢特別支援教育課長

 各地域においては、地区のコーディネーター連絡会とか、そういうものがございまして、どちらかというと義務を中心に、義務と福祉とそれから医療の関係、連携をしているという状況でございまして。現在、高校も含めた内容については、やっていないという状況でございまして、今後の検討課題かと思っております。

 

高木委員

 その場でも皆さんおっしゃっていましたけれども、中学校を卒業して、それから高校へ、要するに特別支援の学校ではなくて高校へ入る子供がだんだん多くなっている。多くならざるを得ない状況があるということもあります。そして高校が終わってから進学できる、上手くできればいいですけれども、そうではなくて家業なりアルバイトなり、あるいは施設に行くという形をとらなければならない子供もいる中で、それをうまく地域と繋げていけるような形を、これから考えなければいけないかなと感じたものですから、お願いいたします。

 

櫻井委員長

 それでは、検討課題ということでよろしいでしょうか。

 

成沢特別支援教育課長

 はい、検討課題ということで。

 それから小中学校から支援が必要なお子さんについて、高校への繋ぎについて、プレ支援シートというような、支援の必要があった部分のいわゆる引き継ぎというものですね、そのような状況で順次進めているところでございます。

 以上でございます。

 

櫻井委員長

 他に。

 生田委員。

 

生田委員

 お願いいたします。分析と現状の取り組みについて書かれてありまして、たくさんの支援をしていただいているという事で、感謝いたします。こういった行動の成果として、広く多くの方に発達障害と言われる子供達への理解が深まっていくことが、彼らにとって本当に望ましいことだなと思っております。その中で一つ、以前にも申し上げておりますけれども、医師の診断で発達障害という言葉を保護者が聞いた瞬間に、特に母親などが鬱になってしまう方もいるという事を多数聞いたことがございます。やはり、障害という言葉はそのものに問題があるから障害という言葉が使われるかと思うのですけれども、発達障害者その子自身に問題があると捉えていいのかどうか、私はここに大きな疑問を持っているわけですけれども。先ほど高木委員のほうから、大町の研修についての話がございましたが、私もそのときに参加させていただいて、駒ケ根の教育委員会の取り組みを大変興味深く、またありがたく聞かせていただいたのですけれども、駒ケ根の教育委員会では色々な取り組みをされていますが、最終的には社会が、こういった子供たちが普通に過ごせるように社会が変わっていくことが最終的な目標であるという様なお話をされていました。私は正にそのとおりだと思っておりまして、その子自身が、そのままでいいんだよって思えるような社会、教育の世界が作られることが、最終的に望まれる形ではないかなと思っております。その中で一つ、これも以前にお願いした事ですけれども、発達障害という言葉、私はこの言葉自体に障害が有るのではないかなと思っておりますので、成沢課長も大変ご努力をされているかと思うのですけれども、この言葉を聞いて保護者がショックを受けない様な、鬱感情にならない様な、またこれからの我が子に対して希望を持てる様な言葉を是非とも、これからも検討していただきたいと。大変難しいことであるかもしれませんけれども、皆さんのお知恵をお借りして、何か浮かんでくる言葉が有るかと思いますので、是非とも考えていただきたいと思います。お願いいたします。

 

櫻井委員長

 成沢課長。

 

成沢特別支援教育課長

 昨年度の教育委員会定例会の中で、ニートの言葉を引用されて生田委員からお話をいただいたところでございます。例えば障害の害という字を平仮名にするとか、そういう部分で他県においてはその様な事をやっている県もございます。その様な状況も含めまして、他県の状況それから国の状況を確認させていただいた経緯もございます。また、厚生労働省の動きなども確認をしたところでございます。そういう中で、発達障害という言葉が徐々に定着をしてきているというお話がございました。また、改めてここで違う言葉を使うことによって、かえって混乱を招くのではないかなというお話もいただいたところでございます。

 私ども、昨年度策定いたしました特別支援教育推進計画の中の発達障害の支援という中に理解の促進というものがございまして、そういう中で、発達障害という言葉を含めまして、その理解の促進が重要であるということを掲げているところでございます。この点につきましては、健康福祉部とも連携を図りながら、先ほどお話しました出前研修等を使いまして、まず発達障害という言葉の正しい理解を進めて、また合わせまして、学校支援力の向上という部分についても努めていきたいと考えているところでございます。

 

櫻井委員長

 よろしいですか。

 

生田委員

 今の課長のお話、大変良く理解はできます。ただ、私が一番申し上げたかったのは、言葉の持つ力、これは本当に大きなものがございます。教育現場にいる方々は発達障害の障害ということに重きを置かずに受けとめることができるかと思いますが、初めてそれを聞く親の立場から考えると、かなりショックなことであるかと思います。そのことで一番懸念するのは、子供に与える影響が大きく、その影響がマイナス的に働くと、これは県教委としても望む事ではないと思うのですね。そこのところで、先程おっしゃった事は良く理解できるところですけれども、その上でそういったご努力をお願いできないかという事です。お願いいたします。

 

櫻井委員長

 他に御意見ございませんでしょうか。

 意見は無い様でありますので、以上で教育長報告事項(1)を終了します。

 次に、教育長報告事項(2)「平成25年度長野県全国学力・学習状況調査分析委員会の報告について」、武田教学指導課長から説明をお願いします。

 

武田教学指導課長

 (資料説明)

 

櫻井委員長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。

 はい、耳塚委員。

 

耳塚委員長職務代理者

 全体を見まして、都道府県レベルの分析としては一定水準の質を備えた報告になっていると思いました。丁寧に分析をされていると思います。ぜひ、先ほど最後におっしゃったように、広く広報していくことが良いと思います。ただ全体的な課題としては、市町村単位それから学校単位での分布が一切触れられていないのですけれども、それは意図的なのかどうか。本当は、例えば上位20%の児童・生徒の比率別に学校を並べたりすると見え易いと思うのですけれども。そういう市町村単位ではなく学校単位の状況っていうのも県にとっては重要なことではないかと思います。意図的かなとも思いますけれども、そこに触れられてないのは課題だと思いました。

 あと、何点かあるのですけど、大きな点だけ。別に個別に申し上げたいことは何点もあるのですけども、ただこれは委員会から出てきた報告ということなので、直しを入れるとかいうレベルの事ではないとは思いますが、意見があります。大きな点だけを申し上げますと、30人規模学級の効果に関しての分析のところなのですが、委員会は教科に関する調査においての明確な差異は見られなかったで済むと思うのだけど、県教委はこういう事を言えなくて、言えないというか、こう言うということは、来年から施策を見直しましょうという話になりますから、別の見解を持っておくべきではなかろうかと思います。ここで示されている質問紙調査とか、不登校との関係についてもこの分析でいいかどうかという問題があって、もうちょっと違う根拠を用意しなければ困るのではないかと思います。

 それから市町村教委の取り組みという、大きな4番のところで、市町村教委や学校の取り組みという整理がございます。これは非常に手間の掛かる作業だったと思います。特に市町村教育委員会の取り組みというのは設置者の取り組みとして非常に重要であって、学校の取り組みだけを挙げないで、市町村教委の取り組みとして挙げたということは、非常に意義のあることと思います。できれば、やや記述が抽象的に感じられるので、もう少し具体的な施策とかあるいはどのぐらい費用を財政当局から受けてやったのかとか、データももう少し、一点ずつしか載っていませんけれども。ですから、そういうのを交えてもう少し示すと、他の市町村等の参考にもなるのではないかと思います。

 これは意見ですけども、こういう、いわば行政面でのグッドプラクティスに相当することですよね。これは、実名を挙げて公表してはいけないのでしょうか。私は、こういうのは非常に良い事なので、是非見に行くとか、情報を得るためには実名を挙げて公表することがあって良いのではなかろうかと思いました。もちろん、その市町村教委の了解を得た上でということだと思います。それから学校については、それは頭を越えてやることになりますので、すべきではないと思いますけども。以上です。

 

櫻井委員長

 武田課長、お願いします。

 

武田教学指導課長

 今後の分析等に活かしてまいりたいと承知いたしました。

 

櫻井委員長

 それでは意見としてお聞きしていただくということで、お願いいたします。

 他には、教育長どうぞ。

 

伊藤教育長

 今回、我々の方から分析委員会に、詳細に突っ込んでということでお願いをしたところ、今、全国の各都道府県での分析状況も押さえられている耳塚委員から一定の評価をいただけたことは大変ありがたいことだと思ってございます。特に、今も御指摘いただきましたけれども、市町村ごとの取り組みについて、実は県として初めてこの様なまとめの出し方をしたと。これで満点ではないと思いますが、初めてこういう形で踏み出した。9月に市町村の教育委員会の委員長さん、教育長さんお集まりいただいた会議の場でも、私からも改めて市町村毎にしっかり分析をしながら、子供達にしっかりと学力を、力をつけるというような観点で施策を進めてもらいたいし、研修もしていただきたいというお願いをしたところでもございます。この分析の結果報告をこの後、各市町村等にも丁寧に説明しながら、それぞれが分析をして、大いに、さらにどう取り組むかという参考にしていただきながら、県、市町村、学校、一体となって子供にしっかり力をつけるという取り組みを進めていく一つのきっかけにするとともに、今、耳塚委員から御指摘いただいた点、大変鋭い御指摘をいただいた訳でございまして、私もウウンという思いも抱いたところでございますので、また更に、今後より良いものにしていくように、努力していきたいと思います。

 

櫻井委員長

 それでは、以上で教育長報告事項(2)を終了します。

 次に、教育長報告事項(3)「平成26年3月公立高等学校卒業予定者の就職内定状況について」、武田教学指導課長から説明をお願いします。

 

武田教学指導課長

 (資料説明)

 

櫻井委員長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。

 それでは、以上で教育長報告事項(3)を終了します。

 次に、教育長報告事項(4)「長野県中学生期のスポーツ活動検討委員会の報告書について」、茅野スポーツ課長から説明をお願いいたします。

 

茅野スポーツ課長

 (資料説明)

 

櫻井委員長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。

 

伊藤教育長

 今の担当課長から御説明をしました様に、これから県民の皆様からも十分御意見をいただきながら、また改めて、できれば次回の教育委員会定例会でお諮りをして各委員の皆様からも御意見を頂戴した上で、教育委員会としての決定をしていきたいと思ってございます。またお気づきの点があれば、その前でも結構でございますので、お寄せいただければありがたいと思っております。

 

櫻井委員長

 ではそういうことでありますので、本日からパブコメを行って御意見を伺いながら、次の定例会には皆様方の御意見も頂戴したいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それでは以上で、教育長報告事項(4)を終了いたします。

 それでは、その他に移ります。「11月、12月の主要行事予定について」、田中教育総務課長から説明をお願いします。

 

田中教育参事兼教育総務課長

 (資料説明)

 

櫻井委員長

 ただいまの説明にありましたとおり、次回の定例会は、12月19日木曜日の午後に開催したいと思いますがよろしいでしょうか。

 

全委員

 異議なし。

 

櫻井委員長

 御異議ございませんので、その様にいたします。

 その他、何かございませんでしょうか。よろしいですか。

 それでは、以上で、公開による審議は終了しました。これから非公開の審議に入りたいと思います。恐れ入りますが、傍聴人の方は退出をお願いいたします。

 

お問い合わせ

教育委員会事務局教育政策課

電話番号:026-235-7421

ファックス:026-235-7487

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