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更新日:2016年11月29日

知事会見(平成28年(2016年)11月18日(金曜日)11時10分~12時13分 会場:県庁)

≪阿部知事からの説明≫

1 部局長会議を開催(平成28年11月県議会定例会に提出する予算案・条例案、信濃美術館整備基本構想の策定について)

2 信濃美術館館長予定者の発表

≪取材者からの質疑≫

3 信濃美術館整備基本構想について(1)

4 信濃美術館整備基本構想について(2)

5 信濃美術館整備基本構想について(3)

6 大北森林組合補助金不適正受給について(1)

7 地域振興局の設置に関する条例案について

8 長野県観光機構の不適正な会計処理について

9 大北森林組合補助金不適正受給について(2)

 1 部局長会議を開催(平成28年11月県議会定例会に提出する予算案・条例案、信濃美術館整備基本構想の策定について)

長野県知事 阿部守一
 今から会見を始めます。よろしくお願い致します。(※手話で表現)
 今日は私からは部局長会議の報告と、それから信濃美術館館長予定者の発表をさせていただきます。まず、部局長会議での決定事項等について、初めにお話を申し上げたいと思います。まず、先ほどの部局長会議におきまして、11月24日から開かれます11月県議会定例会に提出致します補正予算案、そして条例案について決定致しました。
 まず、補正予算案のポイントでございますが、お手元に資料をお配りしているかと思いますけれども、今回の11月補正におきましては「人口定着・確かな暮らし実現総合戦略」あるいは「しあわせ信州創造プラン」、こうした長野県が進めていかなければいけない、進めている施策を着実に推進するという観点で、国の補正予算あるいは地方創生関係の交付金を十二分に活用して予算編成させていただきました。「活力ある産業づくり」、「子育て・教育環境の充実」、「文化芸術の更なる振興」等進めることにしておりますが、補正予算案の規模としては42億円余の規模になっております。主な内容でございますが、大きく五つの柱に分けさせていただいております。
 まず、「活力ある産業づくり」ということで、人口減少社会にあっても活力ある長野県を維持していく上では産業の活性化を図っていくということが極めて重要だと思っております。そういう観点で、ものづくり産業、それから農業、林業、こうした分野がさらに活発になるようにさまざまな試験研究機関の機器整備等を行っていきたいと考えております。まず、ものづくり関係では工業技術総合センターに部品のナノレベルの加工・評価を行う最先端装置を導入してまいります。また、オリジナル品種の開発期間の短縮等を図るため、農業関係試験場の施設・設備についても充実を図ってまいります。さらには100年カラマツの活用あるいはマツタケの人工栽培の推進に向けた試験研究施設を林業総合センターに整備してまいります。それぞれの試験研究機関のレベルアップを図ることによって産業の振興を図ってまいります。
 また、二つ目の「子育て・教育環境の充実」でございます。これにつきましても、国の経済対策等を活用させていただいておりますけれども、小児医療施設における新生児用の医療機器整備等の支援、あるいは子どもの居場所づくりをこれから広げていくという観点での「信州子どもカフェ」推進のためのフォーラムの開催、さらには放課後子ども教室の環境整備の支援、そして地方創生時代にふさわしい教育の在り方を進めていこうということで、県立高校におけるICT機器を活用した探求型学習の推進、こうしたことを進めてまいります。
 大きな三つ目、「文化芸術の更なる振興」でございますが、後ほどまた詳しくお話し申し上げますが、本日決定致しました「信濃美術館整備基本構想」に基づきまして、老朽化が著しい信濃美術館本館の改築に着手するとともに、東山魁夷館の改修のための設計を実施してまいります。また、芸術監督団の皆さま方が企画し、文化振興事業団が実施致します演劇公演等の取り組みを県としても支援してまいります。
 四つ目は「信州まつもと空港の活性化」でございます。6月に「信州まつもと空港の発展・国際化に向けた取組方針」を策定したところでございますが、今月1日に「松本空港利活用・国際化推進室」をスタートさせ、体制を強化致しました。今後、具体的な取り組みを進めていく上で必要な予算を今回の補正予算に計上致しました。具体的には国際チャーター便の誘致に向けまして、航空会社、旅行会社に対する支援の拡充、また国際的な商談会に参加をしてPRを行う経費を計上致しまして、松本空港の国際化に向けた取り組みに弾みを付けてまいりたいと考えております。
 それから、大きな5点目でありますが「県民生活の安全・安心の確保」ということでございます。救急医療体制の充実に向けた医療施設の整備、児童養護施設、障がい福祉施設等が行う防犯体制強化のための施設整備、さらには、しなの鉄道が行う駅舎のエレベーター整備への支援等を行ってまいります。また、ふるさと寄付金を活用して大規模災害時に必要な装備の充実を図るとともに、諏訪湖の環境問題、大きな関心を集めておりますけれども、貧酸素対策のシミュレーションに係る経費についても計上させていただいております。
 この他、国の補正予算によりまして国が実施致します道路・河川の直轄事業がございますが、こうした直轄事業に対する負担金について追加致しております。また、早期に道路の区画線の塗り替え、道路舗装の修繕等行っていくために補助公共・県単独公共事業等の債務負担行為を設定させていただいております。春夏の観光シーズンに向けて快適な道路環境をシーズン前に整備できるようにしていきたいと思いますし、事業の発注の平準化も図ってまいりたいと考えております。また、サポーターの皆さま方からもいろいろご意見いただいておりますが、アルウィンの芝生について、今回、松本平広域公園アルウィンの芝生の全面張替え、早期に実施していくための債務負担行為を設定させていただきました。来年春に種まきをして、再来年の冬に芝張りをするスケジュールで着実に進めていきたいと考えております。それから、現地機関の見直しを行う予定にしておりますけれども、現地機関の見直しに向けた案内板の変更等の準備経費、創造館あるいは男女共同参画センターをはじめとする指定管理施設についての来年度以降の指定管理者の指定を行うための債務負担行為の設定を行ってまいります。
 それから次に条例案でございますが、条例案につきましては資料2でお配りしております通り、新設条例案2 件、一部改正条例案9件、計 11 件を今回提出するように致しております。新条例案は、まず、「地域振興局設置に関する条例案」、それから「県税事務所の設置に関する条例案」ということで、いずれも現地機関の見直しに関連するものでございます。また、一部改正条例案のうち3番目、一般職の職員の給与に関する条例の一部改正する条例案から、5番目の長野県警察職員の給与に関する条例の一部改正する条例案につきましては、人事委員会勧告に基づきまして給与改定を行うとするものであります。また、8 番目の農業改良普及センターの設置に関する条例の一部を改正する条例案は、地域振興局の設置に併せまして一部の地域農業改良普及センターの名称を改めるものでございます。特に、地域振興局をはじめとする現地化の見直しにつきましては、9月定例会でもさまざまご議論いただいたところでございますし、県民の皆さま方からもご意見を頂戴する中で検討を進めてまいりました。非常に地域の個性が強い長野県におきまして、地域の強み、特性を最大限に生かした地域振興を図ることができるような組織にしていきたい。地域振興局長がリーダーシップを発揮できる体制にしていきたいと考えております。条例は設置の根幹を定めるものでありますので、現地機関については職員の行動の仕方も含めて具体的にわれわれが意図する組織になるように今後とも引き続き予算面での対応、人事面での対応をしっかり進めていきたいと考えております。以上が予算案、それから条例案についてでございます。
 もう1点、信濃美術館の関係についてお話を申し上げたいと思います。本日の部局長会議におきまして「信濃美術館整備基本構想」を決定致しました。そして、今申し上げたように、11月補正予算案に所要の経費を計上を致したところでございます。県立の美術館が果たすべき役割や機能は多岐に渡るわけでありますけれども、これまで整備検討委員会の皆さま方にご検討いただいて、取りまとめていただきました基本方針を踏まえまして、今回「信濃美術館基本構想」を取りまとめましたので、ポイントをについてお話を申し上げたいと思います。
 資料をお配りしているかと思いますけれども、まず「人本位」で運営する開かれた美術館、これを「新美術館の理念」にしていきたいと考えております。作品を作る人=芸術家、そして見せる人=美術館の学芸員等の職員、そして観る人=来館者など、美術館に関わるあらゆる「人」を美術館運営の中心に据えて運営を図ってまいりたいと考えております。また、先ほど地域振興局の中で申し上げましたが、長野県はそれぞれの特色を持つ地域で構成される大変広い県土面積を有する県でもございます。こうした長野県の特性を踏まえて、県内各地へのアウトリーチ活動にも力を入れてまいりたいと考えております。また、巡回展等についても県内の美術館と連携・協力して行っていきたいと考えております。また、施設の整備あるいは運営に当たりましても、県民の皆さま方あるいは美術関係の皆さま方の意見を十分に反映しながら、県民の皆さま方と対話をしながら開かれた美術館運営を行っていきたいと考えております。今後の進め方として二つ柱を掲げていますけれども、「推進体制の強化」ということで、県として信濃美術館の改築に向けた取り組みをしっかり進める上での組織体制をできるだけ早く整備をしていきたいと考えております。
 また、美術関係者あるいは教育関係者、観光関係者等にもご参画いただく中で、準備委員会を設置して、設置準備を加速化していきたいと考えております。そして、先ほど申し上げましたが、「幅広い意見の反映と協働」ということを今回の美術館においては強く意識をして取り組んでいきたいと考えております。設計の段階から意見交換やワークショップ等を行って、県民の皆さま方の思い、考えを十分反映した施設あるいは運営にしていきたいと考えていますし、また、今後の寄付等を含めて多くの皆さま方に支えられ、そして愛される美術館なるように取り組んでいきたいと考えております。基本構想策定に当たりましては、これからご紹介致します新館長予定者のお考えについても反映させていただいて、取りまとめさせていただいたところでございます。
 

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2 信濃美術館館長予定者の発表

長野県知事 阿部守一
 私の方から、引き続きまして新しい美術館の館長予定者をご紹介させていただきたいと思います。新しい美術館の館長予定者に松本透氏をお願いさせていただき、決定致しましたので皆さま方にご紹介致します。後ほど松本様にもお話をいただきますが、お配りさせていただいています略歴の通り、松本透様は東京都のご出身であります。京都大学大学院をご卒業後、昭和55年に東京国立近代美術館に勤務され、これまで美術課長、企画課長を歴任され、平成22年7月から本年3月まで副館長の要職を務めておられた方でございます。現在も特任研究員という形で勤務されております。私どもが松本様に依頼をさせていただいた理由は大きく3点ございます。
 まず一つは、国立の美術館に長年勤務されてこられたということでございます。美術館運営に関する卓越した見識、そして数々の展示企画等の経験、実績をお持ちでございます。加えて、公立美術館が果たすべき役割あるいは機能、こうしたものについて熟知されていらっしゃるということが第1点でございます。
 それから2点目でございますが、私ども東山魁夷館がメインの展示の一つになっているわけでありますけれども、東京国立近代美術館は東山魁夷画伯の作品を数多く所蔵されております。松本透様は東山画伯の作品について、大変造詣が深い方でもあります。東山魁夷館を併設した本県の美術館の責任者として、そういう意味でもふさわしいというに考えております。
 また3点目、長野県との関係でございます。長野市が開催されております、野外彫刻賞の選考委員を平成19年から27年までお務めになられており、本県にもたびたび足を運ばれる中で、本県のことについても熟知していただいているということでございます。
 こうした観点で今回、松本透様に新館長予定者をお願いさせていただきます。本日決定致しました基本構想には、先ほどもお話を申し上げたように、松本様の思いも反映させていただきました。今後、基本構想を具体化していく上では、もちろん私ども、私も知事として、あるいは行政組織としてもしっかりと取り組んでいくわけでありますけれども、やはり新しい美術館には魂を吹き込んでいただく方が必要ということで、松本透様には来年の1月以降、県の参与という形で美術館整備に関わっていただくことを考えております。そのための関連予算も今回の予算に計上させていただいております。なお、橋本現館長におかれましては、引き続き館長職を務めていただいた上で、現在の信濃美術館の締めくくりを行っていただきたいと考えております。しかるべき引き継ぎ期間を経た後に新館長にバトンタッチしていただく予定でございます。私の方から以上でございますので、ここからは松本新館長予定者から少しお話をいただければと思います。よろしくお願い致します。

信濃美術館館長予定者 松本透 氏
 長野県は大きな県ですし、しかも県内各地に数多くの美術館があり、しかも非常に特色のある活動をしております。今回の話を初めて伺ったときは、私に何ができるのかという気持ちが少し起こりましたが、しかしいくつかの理由というか夢がございまして、この大役を引き受けさせていただく決心を致しました。
 第1点としてですが、長野県は地域ごとに非常に多様な文化を持っている、育んできたということでよく知られております。このこと自体が非常に魅力的かつ大切な伝統ですし、将来の可能性を秘めていると考えました。県立美術館の整備をきっかけとして、各地のこれまで長い間活動を続けてこられた美術館、博物館がこれまで以上に緊密な協力体制、連携体制が取れればいいと思っております。
 第2点ですが、長野県出身で現在活躍中の現代作家はとても多いです。ここでは一人一人のお名前は挙げませんが、国際展、海外での展覧会にも出品され、あるいは美術大学で教えられている方も、私の知っているだけで十数名すぐに挙がります。挙がりました。県立美術館の重要な役割の一つは県内と県外をつなぐブリッジになることだと思っております。つまり長野県ゆかりの作家を支援し、応援するとともに、彼らの仕事を故郷の町に持ち帰ってもらう。その支援をもすると、そういうことでございます。これがひいては将来の芸術家育成から文化の醸造に大きな力になると思います。
 それから3点目ですが、信濃美術館は先ごろ創設50周年を迎えました。60年代に建った、あるいはそれまでに建った日本の美術館は大変少ないです。いわば数少ない草分け的な美術館の一つです。公刊された50年史を改めて見ましたが、この半世紀の間に近代日本美術に関してはありとあらゆるテーマで展覧会を開催されています。美術館が建った当初は開く展覧会はみんな初めてですから、ある意味では楽なんです。ところが30年あるいは半世紀と経つに従ってテーマを進化させ、あるいは新しいテーマをやるのが難しくなってくる。私が勤めていた近代美術館も先行館として同じですし、同様の苦労をしてきました。そんなことから、私も何かお役に立てることがあるのではないかと思いました。
 それから最後に新美術館の理念として掲げられている、開かれた「人本位」の運営ということに関連して一言だけ申しますと、「人本位」と一くくりに致しましたが、美術館を訪れる方はお子さんからお年寄りまで、美術に関心のある方、ない方、あるけれどもきっかけのなかった方、小中学生から体の不自由な方、外国からの観光客や日本在住の外国人まで、それぞれにさまざまな目的や動機を持っていらっしゃいます。そうしたさまざまな動機や目的を念頭に置いて、これからきめ細かく新美術館の仕事を組み立てていきたいと思っております。新美術館が年齢、立場や職業、地域等の違いを越えた県民の皆さまのコミュニケーションの場となることを念願しております。どうぞよろしくお願いします。

3 信濃美術館整備基本構想について(1)

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 まず知事にお願いしたいんですが、開館の時期が平成33年度当初ということで、次回の御開帳が同じ平成33年の春になるかと思うんですけど、県議会の方からもその辺の時期も踏まえて整備してほしいというようなお話もありましたが、知事のお考えの中では、次回の御開帳というのはどの程度念頭に置いて今後の整備を進められるかというのを教えていただきたいんですが。

長野県知事 阿部守一
 ポイントの資料にも書かせていただいていますけれども、スケジュールを本館については平成33年度当初からの開館を目途にしつつ、基本設計を経て確定という記載にさせていただいています。もとよりそういうご意見があるということは私も承知しています。ただ他方で、次回の御開帳向けの施設ではなくて、恒久的に長く愛される施設としていかなければいけないわけでありますので、そういう意味で基本設計自体も県民の皆さんと対話しながら、練り上げていきたいと思っていますので、そういう中で最終的には確定していきたいというのが私の思いであります。

信濃毎日新聞社 千野雅樹 氏
 そうするとそこはありきではないというのが知事のお考えにはなりますか。

長野県知事 阿部守一
 そういうご意見があるということはご意見として受け止めながらも、片方では、逆にスケジュールありきで進めるということで、仮に本来もっとこういう施設が良かったのにという話で後から直すわけにいかないですから、そう簡単には。そういう意味では丁寧に対応する中で最終的には確定していきたいと思っております。

信濃毎日新聞社 千野雅樹 氏
 基本構想の中には、年間の運営費というか、ランニングコストみたいな具体的に記載されてないというか、人員体制とするかとか、そういった面においては年間の運営費、ランニングコストというのは一つ重要になるかと思うんですけれど、知事は今のところどのくらいの規模を想定されて、いつぐらいまでにはそういったものを固めたいというのはありますか。

長野県知事 阿部守一
 まず規模もこれは1万2,000平方メートル程度を基本と書いておりますが、1万2,000平方メートルからもちろん前後する可能性もありますし、それから、今申し上げたような理念あるいは活動はこうしたものを具体化していく上で、人員体制をどうするかということを固めていく中で平行して確定させていかなければいけないと思っています。ちなみに全体で2億円程度、運営費が掛かっているわけでありますけれども、規模と単純に比例させれば4億円から5億円程度という形の規模感にはなるだろうと思います。ただ、今申し上げたように、例えば料金収入で回収している分もありますので、例えば入館料の設定どうするかとか、あるいはアウトリーチ活動であったり子どもたちへの教育の部分をどの程度どういう形でどういう体制でやっているのか、そういうことが決まらないと最終的には確定できないと思っています。

信濃毎日新聞社 千野雅樹 氏
 今回、基本構想の新美術館の理念「人本位」で運営する、開かれた美術館ということで、知事も、これまで県のそういう文化行政に対する取り組みというのはちょっと減っているところがあったんじゃないかっていうのも、随所におっしゃられていたかと思うんですけれど、今回この理念というのは、そういったことも念頭にというか、もうちょっと県民に開かれた、知事も先ほども愛着を持ってもらえるようなというのも、一つの実現というか具現化するための理念というか。

長野県知事 阿部守一
 松本新館長予定者とは同じ方向性の考えだと私は思っていますけれども、やっぱりどうしても箱をつくるところに意識が、行政が何かつくると意識がいってしまいがちですけれども、もちろん施設整備は巨額のお金が掛かるので極めて重要なので、われわれは丁寧かつ慎重に検討しながら進めていきますけれども、それと同時にやっぱりそれを利用する方、利用する方というのは今回で言えば美術館に訪れる方もそうですし、まさに芸術作品を作られる方もそうですし、そういう方であったり、あるいは美術館を運営する人たち、そういう人たちがやっぱり愛情を持てるような、誇りを持てるような、そういう館であり運営でなければいけないだろうと強く思っています。先日、芸術監督のお一人の小林研一郎さんあるいは近藤理事長とお話ししたときも、芸術監督団の取り組むべきミッションの一つに子どもたちへの教育ということ、あるいはそれから幅広い皆さんに文化芸術の鑑賞機会を提供していくことを位置付けています。今回の美術館も、そうした長野県の文化政策全体の方向性と軌を一にする方向性で整備を進めていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 県の組織体制の整備というのも、先ほど早々にというようなお話もあったかと思うんですが、来年の1月から松本さんを参与に起用されるということで、それに合わせてというようなことが念頭にあるということですか。

長野県知事 阿部守一
 それは今検討中で、それも念頭に置きながら、できるだけ早く固めたいと思っています。県の組織をつくると、やっぱり人の実際の人事をどうするかとか人のやり繰りをどうするかということも並行して考えなければいけませんので、今検討中ですが、できるだけ早く置けるようには考えていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 先ほど、引き受けられた理由を3点ほど挙げていただいたかと思うんですけれど、一つは今回の基本構想についても松本さんのお考えを反映された部分もあるというか、そういうふうに知事の方からもご説明ありましたけど、松本さんは今回の基本構想をどんなふうに評価されているかとか、お考えも入っているという中でお聞きするのもあれですけれど、まだどういったところがちょっと足りないんじゃないかとか、基本構想に対する評価についていただければと思うんですが。

信濃美術館館長予定者 松本透 氏
 整備検討委員会に作っていただいた基本方針、1年間以上の会議を経て、話し合いを経て作られたものであり、まさに基本方針と申しますか、骨子として非常に丁寧に作られたものだと思います。それに対して県としての今回の基本構想はそれに一歩肉付けした。肉付けした部分は一つには理念として掲げられているもの、それから五つの重点項目です。今後、準備委員会の先生方等とも話し合いながら、肉付けをさらに厚くしていくわけですが、評価といいますか、私の考えを問われるならば五つの重点の部分、それから冒頭の理念の部分、そうお考えいただいてよろしいかと思います。

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 長く公立というか、美術館の運営に携わられて、そういう県立というか、地域にあるこういう公立の美術館が果たすべき役割というのは、やっぱり何が1番重要かというか、その辺のお考えというのはどんなふうに考えていらっしゃいますか。

信濃美術館館長予定者 松本透 氏
 長野県には本当に美術館が多いという点では有数の県なんです。先ほども申しましたが、これまで36年間ほど、それこそ展覧会を一緒に共催したり調査に出掛けたり、それから作品の貸し借りをしてきましたが、各地域の美術館の、なんと言いましょうか、文化の地域地盤がしっかりしていると申しますか。つまり絵であれ彫刻であれ、文化遺産を主体的に地域で保管し、研究し、それを見せていこうという気持ちがしっかりしている。これは一朝一夕にできる伝統ではなくて、先ほどの美術館を訪れる方とも一緒に、という阿部知事の話とも通じますが、やっぱり地域地域で文化を大切にし、受け継ぎたいと、それから、県立美術館としてはそういった地域の長い活動を受けとめて、今後、より発展させるためにも尽力したいと、そんなことだと思います。質問に的確に答えられているかどうか、ちょっと思い至りませんが。

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4 信濃美術館整備基本構想について(2)

日本経済新聞 白岩ひおな 氏
 知事、館長にそれぞれお伺いしたいんですけれども、今回の信濃美術館の整備を契機とした県内美術館の連携についてお伺いしたいんですけれども、県内この基本構想にもあります通り全国一美術館が多いということなんですが、各地域に特徴がある美術館、特徴のある所蔵作品が、多くあるかとは思うんですけれども、特に今は県民というようなお話もあったんですが、県内から見てですね、どういったところに特徴があるのか、どこにどういうものがあるのかというのがなかなか分かりにくい点があるかと思うんですけれども、こういったその中核を担うということで、今回の整備等もきっかけにしてですね、県内の美術館の所蔵作品、あるいは各美術館の特徴等を何か分かりやすく例えばデータベース等で一括でですねまとめるような形で、もう少し管理をした上で各美術館の相互の貸し出し等をもう少し機能的にやるような体制がつくれないかというふうな声も上がっているようなんですけれども、これについて現時点で県として何か方策を考えていらっしゃれば、それをまず知事にお伺いしたいということと、今回の館長に対しては、信濃美術館としてそういった県内美術館との連携とどのように進めたいかということを伺えますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まず県としての方の話ですけれども、信濃美術館については、やはり県内美術館としっかり連携をしてもらうということが重要だと思ってます。今回のポイントの中にも書かせていただいていますように、巡回展等の開催による連携協働ということで、巡回展の開催だとか、展覧会の共同企画、これまで以上に県内の各美術館との連携強化していってもらいたいと思ってますし、また子どもたちへの教育も教育プログラム共同実施ということで、信濃美術館だけで行ってるということではなくて、他の美術館とも連携して教育プログラムを行っていきたいと思ってます。これは芸術監督団の役割とも重なってきていますが、芸術監督団の役割にも、実は文化芸術を担う人たちの人材育成というのは強く打ち出させていただいておりますが、今回も県内美術館の学芸員等の調査研究活動の支援ということで、アートライブラリーの整備であったり、あるいは、県内美術館の学芸員あるいは大学の研究者、こうした方々の調査研究活動を支援するということを位置付けています。そういう意味で、これまで以上に県内各館との連携を強く意識した内容になっていますので、今後準備委員会における検討であったり、あるいは基本構想を具現化する中で具体的に各美術館と十分調整して基本構想に掲げたことが具現化できるように取り組んでいきたいと思いますし、県としても必要な予算措置についてはできるだけ積極的に講じるように努めていきたいと思っています。

信濃美術館館長予定者 松本透 氏
 各地域の美術館との連携ですね。例えば所蔵作品のデータの整備、これ各館の仕事と完全に足並みをそろえてというのは難しいかもしれません。しかし、県が率先してできることとして、例えば展覧会カタログ、これは美術館に蓄積されていて、公開あまりまだされていないと、図書館は単行書、出版物は集めて見せていますが、カタログはほとんど入ってないですね。そういったものを県立美術館として集め、しかも検索できるようにすれば各地の美術館、大学にとっても即効性のあるものとして例えばそういったアイデアはありますから、それはできるだけ事業化したいと思っております。それから展覧会等についても、結局、調査研究にしても、それから企画立案にしても、連携して一つの展覧会をというやり方もあれば、同時に一つのテーマでということもありますし、それは大きな長野県という県の中での距離感等の中でできるだけ密度の高い事業の協力をしたいと思っています。

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5 信濃美術館整備基本構想について(3)

朝日新聞 横川結香 氏
 先ほどお言葉で美術館が年齢、立場、出身を越えてコミュニケーションの場になることを願っているというお言葉に関連してお伺いなんですが、美術館がコミュニケーションの場となってほしいということはどういう思いから松本さんご自身願われているのかということが1点と、あと、そのコミュニケーションの場に実際にしていくにあたって具体的なアイデアですとか、今の全国各地の美術館で現行行われている参考にしたい動きなどあれば教えてください。

信濃美術館館長予定者 松本透 氏
 かつては美術館は作品を集めて展示して解説だけをつくる、それで大体美術館の仕事は事足りてました。ところが、この10年20年、それだけでは足りないという声が届き、それでどういうふうに活動を広げてきたか、最近、講演会で、あるいは鼎談(ていだん)・対談、あるいは作家を交えてのギャラリー内での解説とか討論会とか、ありとあらゆることをやっているわけですね。それでもちろん信濃美術館もそれをこれまでももちろん工夫してやってこられたわけですし、それで私が言いましたコミュニケーションの場は、ただ、基本的にはそういうことですが、一方的に見せる、あるいは話すではなくて、双方向的な、そういうことかできないかと考えているわけです。ここで思いつきを話すのもどうかと思いますが、美術館、活動の、事業の主体は美術館員がするほかなく、それを受けとめていただく入館者が一方にいるわけですね。そうすると、いろんなこと、試みがありますが、ボランティアの方とか、自分の意志をもってぜひ美術館の仕事にも参加したいという方には、いわば美術館員と来館者の通訳というと大げさかもしれませんが、間をつなぐ役をやっていただくとか、その部分についても力を入れるとか、いろんな今後やり方があるのではないかと思うですが。

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6 大北森林組合補助金不適正受給について(1)

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 大北森林組合の関係でいくつか質問をさせていただきたいと思います。先日、11月15日に県民向け説明会が開かれましたけども、改めて知事はこの説明会をどういう思いで開催するに至ったのかというのを伺わせてください。

長野県知事 阿部守一
 大北森林組合関係の対応については、私どもその都度その都度、極力例えば財政の問題であれば県民負担が少なくなるようにということで判断しながら適切な対応に努め、そして、その都度、この会見の場も含めてご説明させてきていただいたところであります。ただ、この場でも申し上げているように、今回の事案が補助金のやりとりの話であったり、あるいは職員の処分の問題であったり、さらには刑事事件としての側面であったり、非常に違う側面の課題がその都度その都度出てくるわけでありますので、全体像がなかなか分かりづらいということを県議会のご質問の中でも出されておりましたので、そういう意味で、全体的なこれまでの県としての取り組みであったり、あるいはこの事案の全体的な姿であったり、こうしたものを改めてご説明をさせていただき、多くの皆さんのご理解を得るということで開催をさせていただいたところであります。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 そんな中で開催の告知が前日になったことについては、知事はどの程度把握して判断されたのかというのと、かなりその前日の告知について批判の声が上がりましたけども、会の中で、そのことについてどういうふうに受け止めていらっしゃるでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私も新聞記事を見て前日になってしまったんだと思って見ました。もとよりこれも私が最終的な責任者なので、私の責任でもあるわけですけれども、より早い時点でお伝えをするべきだったということで反省をしているところであります。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 開催の時期が平日の4時半からということ、その点については。

長野県知事 阿部守一
 それについては委員の皆さんの日程調整等でそういう形になってしまったと思います。われわれの説明をいつどのような形でやるかっていうのはいろいろな要素を考えなければいけないと確かに思いますが、まずはできるだけ早い時点で今の状況をお伝えしていくことが重要だろうということで日時設定はされたと考えていますので、ぜひ、その点をご理解いただきたいと思いますし、これは新聞報道で前日告知になったということを認識した後、私からは関係部局にはしっかり動画を撮って、テープ起こしもちゃんとして、ホームページに載せるように指示させていただいておりますので、ぜひそうしたことについても、多くの皆さま方に、ぜひメディアの皆さんからもお伝えいただければありがたいなと思っています。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 会議を受けて、知事自身、ご自身の思いというか、県民に伝わったというふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 思いというか、私の思いを伝える場ではなくて、これまでのわれわれが把握している今回の事件の姿をお示しをしたわけでありますので、これはぜひメディアの皆さんにも、極力、確かにこの日にち、前日の告知だとか、いつ設定したことについてのご意見とか、ご批判は謙虚に受けとめさせていただきますが、今回開催したのは、われわれとしては一歩踏み込んでいるつもりです。踏み込んでいるというのは、それぞれその都度その都度、その場その場ではご説明してきていますので、それで理解してくださいと言ってしまうことも可能ではないかとは思いますが、それでは行政サービスとしては不十分だという思いで開催致しておりますので、ぜひどういう内容で説明がされ、どう県が認識しているかということについてもできるだけ詳細に県民の皆さま方にお伝えをいただければ私としてはありがたいと思っています。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 県とすればその十分に伝わったとお考えですか。

長野県知事 阿部守一
 それは県の努力もありますし、メディアの皆さんの伝え方にもよるだろうと思います。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 メディアっていうのはあまり関係ない気がするんですよ。

長野県知事 阿部守一
 でも全容を解明せよというご指摘をいただいているので提供してますので、ぜひそうした部分もお伝えいただきたい。特に紙面をいっぱい割かれている新聞社もありますので、私からはお願いしたいと思いますし、われわれはメディアに責任を押し付けるつもりではなくて、先ほど申し上げたように、ホームページ等でも、詳細ご覧いただけるようになっていますので、この問題に強い関心をお持ちの方はぜひ県のホームページを見てくださいというような形でお伝えをいただければありがたいと思っています。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 それとですね、説明会の中で再度開催、別の場所だとか、例えば中信だとかでですね、再度しっかりと告知時間、告知の期間を、周知期間を設けて再度開催してほしいというような声も多く上がっていましたけど、そのことについては知事どのようにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 われわれは、この会見もどなたでもご参加いただけるような形で開かせていただいていますし、常にご質問にはできるだけ丁寧にお答えさせていただくようにしてきています。今回、私が説明するということではなく、検証委員会の委員の方々から第三者的な視点で全体像をご説明いただくというのが主目的ですので、ああいう形で、日時的にはご不満の点もあるのかもしれませんけれども、開催させていただきました。今後、そういうことが必要かどうかということについては少し、今、裁判、刑事裁判も進行形でもありますし、また、補助金の返還計画等についても、今、大北森林組合で策定中でありますので、どういう時期にどういう形で県民の皆さま方に経過なり、全体像をお伝えしていくべきなのか、どうすればいいのかということについては引き続きよく考えて、県民の皆さま方から不信を持たれることがないように、信頼を損なうことがないように努めていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 そうすると先日開いた説明会と同様の説明会を開く可能性もあるということですか。

長野県知事 阿部守一
 それは否定するわけではない、どういう形で進めていけば、これは県民の理解と協力が必要な事案でありますから、これはやるけれどこれはやらないということで、あらかじめ決めているわけではありません。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 そうするとそういう可能性もあるということですね。

長野県知事 阿部守一
 もちろん可能性はあります。もっとこうした方が伝わりやすいかなということがあれば、そういう手段をとることは全くやぶさかではありませんので、ただ、今回の委員の皆さんの日程調整するのも結構大変でもありましたし、先ほど言ったように、事案自体も動いている事案でもありますので、どのタイミングでどういう形で行うのがいいのかということは、その時点その時点で考えていかなければいけないと思っています。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 ただ検証委員の一人の大久保コンプライアンス推進参与が開催してもいいんじゃないかというような発言もされてましたけれど、その辺については。

長野県知事 阿部守一
 開催してもいいのではないかというのは、私も今言ったように、開催してもいいのではないかとは思っています。ただ、いつ、どういう形でやるかということはしっかり考えないといけないだろうと思っています。

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7 地域振興局の設置に関する条例案について

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 今日、地域振興局の新設の条例案が決定されて、名称の方が普及センターですか、そっちの方は出ていて、部局長会議でもご説明あったかと思うんですけれど、結局下伊那の方は「南信州」という名称にされることかと思うんですけれど、意見としては「飯田」ですとか、「飯田・下伊那」というような話もあったかと思うんですけど、知事、最終的に「南信州」と判断された理由をちょっと教えていただければと思うんですが。

長野県知事 阿部守一
 広域連合も南信州広域連合になっていますし、広域を表す名称としては定着してきていると思っています。

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8 長野県観光機構の不適正な会計処理について

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 あともう1 点、ちょっとこれまだちょっと知事会見間が空いちゃって聞いてなかったと思うんですけれど、信州長野県観光協会の方で、県から派遣されていた県の職員の方が会計処理の関係で会計検査院からも指摘を受けるというような、そういう経理というか、会計処理の問題があったかと思うんですけれど、知事は事案についてどんなふうに受け止めていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 私のところに報告があったときには、観光機構でしっかり会見を開いて公表しろと指示しました。極めて遺憾な問題だと思っています。

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 特にどの辺りが遺憾だと。

長野県知事 阿部守一
 あり得ないというか、納入されてもいないもの納入されているかのような形になっていたわけです。事業自身が緊急雇用創出事業ということなので、人の雇用が主目的で観光振興は従であるかのような事業になっているところも、私は実は本当は問題もあるのではないかという気がしますけれども、しかしながら「楽園信州ファンクラブ事業」として、事業執行しているわけでありますから、当然、物品がちゃんと作成され、納入されているかどうかということは、職員としても組織としてもしっかり確認するのが当然だと思います。今日も部局長議で監査委員の定期監査の指摘事項について、しっかり人ごとではなくて、自分ごととしてくれということで各局長にはお願いしたわけでありますけれども、こうした事案が観光協会でも県からの派遣職員が関わって起きてしまったということは大変遺憾、遺憾というか問題だし、しっかり反省事項として受け止めていかなければいけないと思っています。

9 大北森林組合補助金不適正受給について(2)

朝日新聞 小松隆次郎 氏
 大北森林組合の関係なんですが、先日の説明会で示していただいた再確認で、裁判の証言を受けた再確認の結果なんですが、知事は担当部局から報告を受けるという形だと思うんですが、報告内容についての受け止め、どういうふうに考えてらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 今までわれわれが確認していたものから現時点で出ているものではないという認識です。

朝日新聞 小松隆次郎 氏
 最後1点なんですが、その再確認の内容が、再確認のその言葉、聴取内容というかヒアリングの内容っていうのがエッセンスだけだと思うんですがお示しいただいて、その点は非常に一歩踏み込んで対応していただいたなと思うんですが、今後、これまでのこの問題に対する調査結果で、われわれ情報公開請求だとかしても県職員の聴取内容というのは、だいたい真っ黒な黒塗りになっているんですが、今後、これから情報公開請求などした場合、情報開示の在り方で、こうした例えば聴取内容の要旨だとかを示すとか、そういった部分での対応の変更というか一歩踏み出すという対応は考えてらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 改善が必要な部分もあるのではないかと思います。ストレートに情報公開請求されて、要するに公開前提で聞き取りしていないし、例えば処分前提のものだということで、ほとんど非開示で出してきているという状況がある中で、そのこと自体が不審を招いてしまうという部分もあると思うので、われわれからの情報の出し方というのは、ご指摘のように工夫する必要があるんだろうと思います。今回、ある程度、再確認の内容も木で鼻をくくったような話ではなくて話のニュアンスが分かるような形で記載させていただいていますので、今後も少しそういう点については配慮して、できるだけプライバシーの問題であったり個々の処分に関わるような問題については慎重に対応しなければいけませんけれども、逆に県民の理解を得ていくという上での配慮ということも必要だと思いますので、工夫をしながら対応していきたいと思います。

朝日新聞 小松隆次郎 氏
 多少開示対象を広げる可能性もあるというふうな理解でよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 開示箇所というか開示の仕方とか、そもそもわれわれの聴取の在り方とか、そういうことも含めて全体的に考えていかないといけないだろうと思います。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。

 

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