ホーム > 県政情報・統計 > 県概要 > 知事の部屋 > 知事のコメント・あいさつ・メッセージ > 年度初めのあいさつ(令和3年4月1日)

ここから本文です。

更新日:2021年4月3日

年度初めの挨拶(令和3年4月1日 部局長会議)

  • 日時:令和3年4月1日(木曜日)午前9時29分~
  • 場所:特別会議室(部局長会議)

知事挨拶

 皆さんおはようございます。

 ここから見える顔ぶれも変わって、令和3年度も始まったことを実感しています。

 体制も改まったわけですけれども、新しく部局長になられた方、そして引き続き部局長を担う方も、問題意識や県庁全体の向かっていく方向性を、それぞれしっかり共有して、協力しながら県政を進めていきたいと思いますので、ご協力をお願いしたいと思います。

 特に、今日から「次長」を置く形になっています。「やっと置けた」というのが私の感覚ですけれども、長野県はシンプルな組織を好む風土があったので、なかなか置くことにはならなかったけれど、「次長制をどう活かすのか」は、部局長の皆さんと我々知事・副知事で、どう取り組んでいくかにかかっていると思っています。

 なぜ次長制が良いのかと思っているかというと、部長・課長は自分の本来業務に責任を持ってもらわなければいけませんし、優先して取り組んでもらわなければいけません。一方で、横断的に考えなければいけない課題とか、また、毎年毎年、粛々と同じ業務を続けていてはいけない課題だとか、数多くの課題があります。そのような中で、少しラインから距離を置いて仕事を見てもらう、あるいは、他の部局・組織と連携をしっかりやってもらうポジションの人が必要だと考えて次長を置くことにしました。

 もっとも、私がざっくりイメージしているだけですので、部長と次長の関係性や役割分担は、実際の職場における取組にかかってきます。部長が得意なことと次長が得意なことは、どこの部局でも同じにはならないと思いますので、あまり画一的に考えるのではなく、柔軟に考えながら、トータルとして県庁内・組織内の協力・連携が進むように、また、より高い目線をもって県政を進められるように、今年度の組織上のテーマとして取り組んでもらいたいと思います。

 それから、新しい行政財政改革にも取り組んでいかなければいけません。行政経営理念として、「責任・協力・挑戦」というバリューを掲げています。引き続き、全ての職員が責任をもって仕事に取り組んでほしいと思いますが、この「責任をもって」というのは、「責任を取る」という意味であり、長野県という組織は県内においてある意味で独占している組織ですので、「唯一絶対、あなたが動かなければ長野県は良くならない」という思いを全ての県職員が共有して、県民のための仕事をしてほしいと思います。

 次に「協力」というのは、県の組織間の協力もそうですし、いろいろな組織との協働・協力を抜きにしては全く仕事が進まない組織ですから、誰に協力を求めるのか、あるいは、誰に協力すべきなのか、常にしっかり考えながら仕事を進めてほしいと考えています。

 多くの常識が覆されてきたこの1年だったと思います。「過去の常識に戻る」というのではなくて、新しい時代に進んでいかなければならないフェーズだと思いますので、これまで以上に、チャレンジ(挑戦)していくことを強く意識してほしいと思います。その中で全庁的に取り組んでもらいたいことを何点か申し上げます。

 まず1点目は、新型コロナウイルス感染症の急拡大を何とか止めようということで、長野市中心部の皆さんには恐縮ですけれど、明日(4月2日)から営業時間の短縮要請等を行わせていただくことになりました。

 命と健康を守る、そして、暮らしと産業を守る、新型コロナウイルス感染症対策は、危機管理部、健康福祉部を中心に取り組んできていますが、全ての部局に関わる仕事です。なんとかこの危機を県民の皆様と一緒になって乗り切っていかなければいけません。そういう観点で、それぞれの部局において、新型コロナウイルス感染症関連で取り組むべきものがたくさん出てきていますので、「いつもはそんなところまでやっていないよ」ではなくて、今は非常時ですので、いつもとは違う発想で、新型コロナウイルス感染症対策に取り組んでもらいたいと思います。

 それから、この後、予算執行方針について話がありますが、新年度に取り組む課題として、今のコロナを含めて5点掲げています。「新型コロナウイルス感染症対策」、「防災・減災対策、国土強靭化」、「気候変動・脱炭素社会づくり」、さらには「信州回帰プロジェクト」、そして「DX推進」という業務は、コロナ同様、一つの部局に収まらないものばかりだと思います。気候変動は環境部、災害は危機管理部と建設部という発想はやめてもらって、このDXや信州回帰も含めて、このテーマ全てについて、それぞれの部局、地域振興局で何をやるべきかを主体的に考えて、取り組んでいってもらいたいと思います。

 それから、今年度は、仕事の基本的なところ、基礎的なところを、是非、しっかり見直す1年にしていきたいと思っています。たとえば、公文書管理条例も、この1年は助走期間で、来年から本格的に公文書管理をしっかりやっていかなければいけない状況ですし、また、新しいシステムを作って、全庁的に行政のDXも進めていかなければいけないと思っています。今までの仕事の進め方とか、今までの仕事の内容とか、そのまま放置をして進めていくわけにはいかないと思っています。年度末も私のところにいくつか決裁が持ち込まれた際に、担当者には申し訳なかったですけれど、起案文書の書き方について、「これではいけないのではないか」と突き返させてもらいました。内容がおかしいというよりは、5年後、10年後の人が見たときに、「これで意味が通じるのか」、「あの時の意思決定はどういう理由だったのかわかるのか」という観点で見たときに、非常に素っ気ない起案になっている。外向けに説明するには内容が不十分な起案がかなりあります。我々税金で仕事をしていて、県民に対して説明責任を果たさなければいけない立場ですので、そういった観点をしっかり共有していただいて、誰が見ても分かるように、少なくとも私が見てわからないようことは一般の人が見ても多分何もわからないと思って直させてもらっているので、「文章表現」といったものもあると思いますが、人に伝えていかなければ、いくら価値ある仕事をやっても意味がないと私は思っていますので、是非、庁内での文書の作り方、対外的な発信の仕方、文書の残し方、こうしたことをしっかり一から考えてもらいたいと思います。申請受付もどんどんオンライン化しているときに、今までのプロセスをそのままにして、ただ単にオンライン化を導入するだけでは、非常に非効率な部分も残ってしまいかねないと思っています。加えて、新型コロナウイルス感染症への対応でもいつも感じていますけど、今までの我々の仕事は、国が「ああしろこうしろ」といって仕方がなくやっているというか、それに従ってやっていることが結構多いのですけれど、本当に地域の実情とか、県民の声を踏まえたときに、「このままでいいのか」という問題意識をしっかり持ちながら取り組んでいかないと、地方自治体、地方政府である意味はないと思っています。県の行政のあり方、仕事の仕方、仕事の内容、こうしたものをしっかり見直していかなければいけない。ちょうど、いろいろな制度・仕組みを見直していかなければいけない時期と重なっていますので、仕事の内容、仕事の仕方が、今のままでいいのかをしっかり考えていく年にしたいと思っています。そのことを通じて、県民の皆さんへの貢献度を上げていく、県民満足度を高めていく、そして働いている我々県職員の仕事に対する満足度を高めていくことが重要だと思っています。是非、仕事の基本、あるいは仕事の基礎をしっかり見直していく年度にしていきたいと思いますので、御協力よろしくお願いします。

 最後に、冒頭少し申し上げましたが、今、新型コロナウイルス感染症によりいろいろな常識が覆されてきていると思っています。そうした中でも、未来に向けた窓も少しずつ開いてきているとも思っています。是非、今を直視してもらって、いろいろな課題・問題ありますけれど、現状を直視していかないと、そしてそれをどう乗り越えていくのか、その先にどういう未来を創っていくのかをしっかり意識して取り組んでもらいたいと思います。単に「今は非常事態で、これが過ぎれば元の平和な状態に戻る」という消極的かつ、受け身的に考えるのではなくて、次の時代に向けて何をするかを、今、必死になって考えなければいけない時期だということを、是非共有してほしいと思います。

 経済的格差・貧困問題であったり、あるいは、災害対応への備えであったり、ここ一年半前の東日本台風災害からコロナ禍を経て、本当に大きな危機・課題に我々は対応してきました。これまでは、その課題になんとか食らいついていこうと取り組んできましたけれど、さらにそこから次の姿をしっかりと見据えて取り組んでいかなければいけないと思っています。

 是非、世の中の流れに単に流されるということではなくて、未来を創っていくのは職員一人一人の行動であり、そうした長野県の未来を形作っていく責任を持っているのは、私を含めてここに集っている皆さんでありますので、「世の中がこうだから」ではなく、自分の意志で新しい未来をどう作っていくのかと、強く意識をして取り組んでいってもらいたいと思います。

 新しい体制になったので、是非、横断的に、そして目線を上げて仕事に取り組んでもらいたい。それから新型コロナウイルス感染症対策を始めとする今年度の重点施策にしっかり向き合っていってもらいたい、さらには、仕事の基本・基礎を改めて見直す年にしてもらいたい。さらには、責任を持って未来を作っていってもらいたい。私もその先頭に立っていきますので、こうしたことを新年度に共有して取り組ませていただきたいと思いますので、部局長の皆さんの御協力をお願いしたいと思っています。

 また、それに当たっても、県職員全体が明るく元気で、健康でいることが重要だと思いますので、職場の風土づくりについても、各部局長の皆さんにも、しっかり工夫を凝らしながら、やりがいのある職場にしていってもらいたいと思います。

 以上を申し上げて、私からの新年度に当たっての皆さんへのお願いとさせていただきます。よろしくお願いいたします。

【令和3年度予算執行方針について】

 先ほど行財政改革の話をしましたけれど、新型コロナウイルス感染症対策、災害対応、あるいは県土の強靭化などかなり積極的な予算計上をさせていただいています。積極的に予算計上すればするほど、財政的には厳しい状況に近付くわけではありますけれど、中長期的には一定の財政の健全性を確保できるだろうという見通しの基に予算編成をしています。ただ、短期的には県債の発行額も非常に増える状況にあります。また、県内経済も、業種によって非常にバラつきはあるものの、新型コロナの影響を受けて、非常に厳しい業種もたくさんあります。県民生活にも大きな影響が出ているので、こうしたことを考えると、我々としては、当面、暮らし、あるいは産業・雇用の支援はしっかりやっていかなければいけません。新年度に入っても機動的な対応をしていかなければいけないと考えています。そういう意味では、当初予算で計上されたものを単に粛々と執行しましょうということではなくて、より効率的な執行方法はないかという観点を持ってもらいながら、仕事を進めてもらう必要があると思っています。仕事の優先順位もこれまで以上に厳しくしていかなければいけないと思っていますので、是非、執行段階においても、「もっと効率化できるのではないか」、「もっと効果的なやり方があるんじゃないか」といったことを常に念頭に置きながら、最小の経費で最大の効果を生み出す努力をそれぞれしていってもらいたいと思います。以上です。

【最後】

 新年度、だいぶメンバーも入れ替わりましたけれど、是非、協力し合って、問題があれば出来るだけ早く共有しながら、組織としていろいろな課題に向き合っていきたいと思います。

 新年度のスタートであるこの部局長会議自体も、通常時と違う形で分散型・リモート開催になっていますけれども、是非、協力し合って、県民の皆様のために頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

お問い合わせ

総務部秘書課

電話番号:026-232-2002

ファックス:026-235-6232

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?